静岡県のサステナブルなおすすめ宿・ホテル6選(伊豆、沼津、浜松)

「旅にでよう!」そう思い立ち、なんとなく行き先を決めた後についてくるのが「どこに泊まろう?」という問題だろう。

アクセス、値段、部屋のタイプ、周辺のお店や体験、ご飯、お風呂、空間や建築の心地よさ、評価、サステナビリティに対する取り組み。検討すべき項目が多すぎて検索を始めてから予約まで気づくと1〜2時間経っているなんていうこともよくある。

そんな数多ある宿・ホテルのなかから、旅の力を信じるトラベルライフスタイルマガジン「Livhubでは今回、「サステナブル」という言葉に関連するようなおすすめの宿やホテルを選定した。今後47都道府県のおすすめな宿を選定し記事にしていく予定だ。

今回紹介するのは静岡県のLivhubおすすめの宿6つ。それぞれ紹介していく。

1. 白のMINKA(浜松市北区都田町)

白のMINKA

引用元:白のMINKA

古くから私たちの身近な存在であった日本文化と新鮮で温かみあふれる北欧デザインの融合、そして自然素材と美しいアートの中に身をおきながら思い思いのときを過ごせる「白のMINKA」。日本人の生活の場にあった小さな民家をもとにつくられた、スローかつクリエイティブな感覚を誘う大人のための宿だ。

「シンプルな美とクリエイティブ」をテーマに設計された客室は、築120年の古民家に使っていた古材丸太梁とワラ入り土壁によるシンプルかつ素朴なしつらえ。50年以上愛され続ける北欧名作チェアや、地元の若手創作陶芸作家による作品が、空間に温かみを添えている。

「スローライフの街」都田にある豊かな自然と地域の暮らしに調和するクリエイティブエリア「ドロフィーズキャンパス」内にある当施設。非日常でありながらもこれからを見失わないスローな滞在とともに、北欧雑貨で彩られたカフェやデリショップめぐりを楽しむのもよいだろう。

さらに、環境に優しいことや長く大切に使えることをスローライフにつながる大きな価値と捉え、一度きりの使い捨てを前提としない竹を用いたアメニティ「MiYO Organic」を採用している点も注目すべきポイント。「MiYO Organic」を導入しているサステナブルな宿については「環境に優しい竹を用いたアメニティ「MiYO Organic」のあるサステナブルな宿」で詳しく紹介しているので、あわせてご覧いただきたい。

住所 静岡県浜松市北区都田町2698-1
HP https://dlofre.jp/spots/shiro-no-minka/
2. ゲストハウス NORA(沼津市)

 
ゲストハウス NORA

引用元:ゲストハウス NORA

富士山を望む海辺の街、沼津にある海辺の築70年の古民家カフェをリノベーションして誕生した「ゲストハウス NORA」。2018年までカフェとして使われていた伝統的な日本家屋の雰囲気を残しつつ、現代風に使いやすく生まれ変わった空間で、オフグリッドな生活を体験できる民泊形式の宿だ。

オフグリッドとは、電気、ガス、水道などのライフラインに必要な一つ、ないしはそれ以上を公共事業に依存しないライフスタイルのこと。化石燃料に依存した電力供給が環境等に与える影響が問題視される中、オフグリッドにも注目が集まっている。

「ゲストハウス NORA」では、施設内の照明に太陽光を活用。さらに、備え付けのシャンプーやリネン、調味料、お茶などもオーガニックや国産にこだわっており、環境保全やサステナビリティへのこだわりが垣間見える。「実家に帰ったようで落ち着く」と評価の高い懐かしさを感じる空間で、慌ただしい日常を忘れてゆったり過ごしてみては?

環境に配慮した全国のオフグリッドな宿については「電気や水を自給する「オフグリッド」な日本の宿11選」をご覧いただきたい。

住所 静岡県沼津市 ※予約後に詳細
HP https://www.airbnb.jp/rooms/31675209
3. WEAZER 西伊豆(伊豆市土肥)

WEAZER 西伊豆

引用元:WEAZER 西伊豆

電力や水道インフラに頼らず自然の力でエネルギーを自給するオフグリッド型住居モジュール「WEAZER」。全国で宿泊事業や地方創生を手掛ける株式会社ARTHが開発したこのモジュールを一棟貸しの宿泊施設として利用したのが、最上級のおもてなしとともにオフグリッドな滞在を体験できる施設「WEAZER 西伊豆」だ。

「WEAZER」は数日の工事でどこにでも設置できるユニット型住居で、太陽光から電気を、雨水から水を自給することができるため、エネルギー生産によるCO2排出はゼロ。特殊な浄化装置によって、汚水排水による環境汚染も防ぐことができる。

100%自然の力で暮らす1日1組限定のヴィラからは、朝の澄みわたる駿河湾、海に沈む幻想的な夕日、降り注ぐ満天の星空を一望できる。自然と一体化する心地よさを味わいながら、地産地消の最高級料理に舌鼓を打つひとときは、忘れられない特別な思い出となるだろう。

住所 静岡県伊豆市土肥365 ※予約当日集合場所(車でホテルに送迎)
HP https://weazer.jp/
各種予約サイト

※下記リンク経由で予約した場合、当メディアに紹介手数料が入ります。予約者の方に追加の費用負担は発生致しません。本手数料は、社会を良くするメディア運営を持続的に行うための資金として大切に活用させていただきます。

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4. ローカルxローカル(賀茂郡南伊豆町)

ローカルxローカル

引用元:ローカルxローカル

都会暮らしと田舎暮らしは相容れないものなのだろうか……そんな疑問から誕生した南伊豆の暮らしを体験できる「ローカル×ローカル」。ローカルを「個」と定義し、都会と地方の二極化ではなく、人と人、つまり「個と個」の関係性を大切にすることをコンセプトとし、都会の生活と田舎暮らしを両方体験した伊集院一徹さんがクラウドファンディングを活用して立ち上げた宿だ。

伊集院一徹さんが力を注いでいるのは、観光でも移住でもないより緩やかな関係の人々「関係人口」を地方に増やす仕組みづくり。彼が「また来ますの関係をつくる」と言い換えるこの取り組みの一環として誕生したこちらの施設では、地元のパン屋さん一緒に行う薪割りや漁師さんとの伊勢海老漁など、南伊豆に暮らす人たちの日常にお邪魔する暮らし体験ができる。

畳の香りや木のぬくもりを感じる客室は、南伊豆に関わりのあるアーティストによる盆栽やアートが飾られ、地元ミュージシャン選曲の音楽が流れる心地よい空間。一人でまったり過ごすもよし、共有スペースで地元民や滞在者との交流を楽しむもよし、思いおもいの過ごし方で南伊豆の暮らしに寄り道してみてはいかがだろうか?

住所 静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂842-3
HP https://local2minamiizu.com/
各種予約サイト

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5. NUMAZUCLUB 沼津倶楽部(沼津市千本郷林)

NUMAZUCLUB 沼津倶楽部

引用元:NUMAZUCLUB 沼津倶楽部

松林が広がる静寂閑雅な地にひっそりと佇む集合別邸「NUMAZUCLUB 沼津倶楽部」。明治後期以降、別荘地として栄えた千本郷林に訪れた大阪ミツワ石鹸の二代目社長、三輪善兵衛によって建てられた千人茶会を催すための邸宅が、沼津倶楽部の始まりである。

沼津市にはかつて工業が栄え軍事工場が多数存在したことから、第二次世界大戦時に大空襲の標的となったが、千本松原のあまりの見事さを目の当たりにしたアメリカ軍はこの地への攻撃を回避。その一画にあったこの見事な数奇屋造りの建物、のちの「NUMAZUCLUB 沼津倶楽部」は、戦火を免れることとなった。

数奇な運命を辿った茶亭と長屋門は、その歴史的・美術的な価値が評価され、2015年に国の有形文化財に。茶亭は現在レストランとして利用されており、地元の四季折々の食材を使った中華ベースのオリジナル料理を堪能することができる。

「わびざび」の精神の原点ともいわれる、格式ばった意匠や豪華な装飾ではない価値を好む「数寄屋造り」。日本の建築文化を現代、そして次世代に継承するため息が出るほど美しい宿での滞在は、きっと日本人であることの誇りを抱かせてくれるに違いない。

住所 静岡県沼津市千本郷林1907-8
HP https://numazu-club.com/
各種予約サイト

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6. INN THE PARK NUMAZU(沼津市足高)

INN THE PARK NUMAZU

引用元:INN THE PARK NUMAZU

「林間学校、覚えていますか?」
沼津市で30年以上愛されてきた少年自然の家を現代的にリノベーションした「INN THE PARK NUMAZU」は、公園という環境を生かした多様な過ごし方を提供する、まさに林間学校のような自然体験ができる複合宿泊施設だ。

約60万㎡ の広大な自然空間には、森にひっそりと浮かぶ近未来的な「球体テント」をはじめとする客室や、緑を眺めながら穏やかなひとときを過ごせる「サロンカフェ」、開放感抜群の「芝生広場」、ランニングにも最適な散歩コースなどが点在。森の中の自然探索プログラムやアウトドア体験、ヨガレッスンなどのワークショップも開催されている。

公園を楽しむためのグッズやスポーツ用品の貸出も行われているため、通常の公園に出かける際のような準備も不要。ただただ雄大な自然に身をまかせ、澄み切った空気を、爽やかな緑の香りを、眩しい太陽の光を、全身で受け止めてみてほしい。

住所 静岡県沼津市足高220-4
HP https://www.innthepark.jp/numazu/
各種予約サイト

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Livhub編集部が考えるサステナブルな宿

本来「サステナブルな宿である」と断言するためには、根底からの課題意識を持ちつつ、環境・社会・経済、三要素全てに対して本質的な取り組みを行っている宿である必要がある。例えば、アメニティを自然素材のものに変え、持参を宿泊客に依頼するといったことも大事な取り組みの一つではあるが、それだけでサステナブルな宿と謳うには不十分だとLivhubは考える。我々が本質的にサステナブルな取り組みを行っていると考える宿は、例えばインドネシア・バリ島のエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」だ。詳細が気になる方はぜひLivhubが取材した記事「バリ島ウブドに旅立とう。心で ”良さ” を感じるエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」」をご確認いただきたい。

しかし日本においては、そうした宿はまだ少ないのが現状だ。そもそも、環境・社会・経済の三要素全てに対してアクションするのはすごく難しいことであるのも事実であろう。それゆえLivhub編集部では、環境・社会・経済もしくは思想のどれかにおいて特徴的なサステナブル要素がある宿も選定に含めている。環境・社会・経済をより良い状態していくための力となる旅が、今後より多く日本に、そして世界中に増えていくことを願って、理想へ向かう過程をメディアとして応援しながら情報を発信していければと思う。

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宿紹介文執筆: 古川友理
編集: 石塚和人

※こちらの記事で取り上げている宿は、今後随時状況に応じて追加・編集する可能性がございます。サステナブルな取り組みを行っていると読者の皆様が感じる宿があれば、ぜひcontact@livhub.jpやLivhubの各種SNSのDMにてお気軽にご連絡ください。