岩手県のサステナブルなおすすめ宿・ホテル8選(盛岡、北上、八幡平)

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「旅にでよう!」そう思い立ち、なんとなく行き先を決めた後についてくるのが「どこに泊まろう?」という問題だろう。

アクセス、値段、部屋のタイプ、周辺のお店や体験、ご飯、お風呂、空間や建築の心地よさ、評価、サステナビリティに対する取り組み。検討すべき項目が多すぎて検索を始めてから予約まで気づくと1〜2時間経っているなんていうこともよくある。

そんな数多ある宿・ホテルのなかから、旅の力を信じるトラベルライフスタイルマガジン「Livhubでは今回、「サステナブル」という言葉に関連するようなおすすめの宿やホテルを選定した。今後47都道府県のおすすめな宿を選定し記事にしていく予定だ。

今回紹介するのは岩手県のLivhubおすすめの宿8つ。それぞれ紹介していく。

1. HOTEL MAZARIUM(盛岡市中ノ橋通)
HOTEL MAZARIUM

引用元:HOTEL MAZARIUM

「いろんなひと、いろんな価値観、いろんなライフスタイル」を生み出す場所を目指す「まざる、うむ、はじまりのホテル」。

客室は、スタンダードルームのほか、後述するアートルーム、プライベートサウナ付きの客室や、テラスのテントでキャンプ気分を楽しめる客室、ジャズのレコードを聴くことができる客室など、選択肢が豊富。気分や過ごし方に合わせて選びたい。

大浴場には、セルフロウリュが出来る本格的なフィンランド式サウナ、水風呂、外気浴スペースのあるKANAN SPAを備え、炭酸泉と普通風呂を楽しめる。(日帰り入浴も可能)
岩手の四季と食材の豊かさを感じるシンプルでお洒落な朝食は、宿泊客以外も利用できる。

知的障がいのある作家とアートライセンス契約を結び活動するヘラルボニー社が、アートプロデュースを手掛ける。全34客室のうち8部屋をヘラルボニーアートルームとして、岩手県在住の知的障がいのあるアーティスト8名の作品で演出する。宿泊費のうち、1室1泊あたり500円がアート料として地域の作家や福祉施設に還元され、宿泊者は作品の世界観を楽しみながら、アーティストの活動を応援できる。
部屋に入った瞬間、華やかに迎えてくれるアート作品に心が躍るにちがいない。美しい作品に囲まれ、どんな夢が見られるだろうか。

住所 岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目9-22
HP https://hotelmazarium.com/
各種予約サイト

※下記リンク経由で予約した場合、当メディアに紹介手数料が入ります。予約者の方に追加の費用負担は発生致しません。本手数料は、社会を良くするメディア運営を持続的に行うための資金として大切に活用させていただきます。

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2. 山人(やまど)(和賀郡西和賀町)
山人

引用元:山人

山人(やまど)とは、西和賀の地で、山仕事の達人や山を熟知している人のことを呼ぶ敬称。山の美しさ、厳しさ、特性を知り尽くした達人たちのように、この地の自然とともに息づき、その季節でなければ決して味わえない味覚を探し出し、お客様と一緒に楽しんでいきたいと考える宿。

館内全体をひとつの山とし、山の頂上から中腹、そして麓へと客室棟が配置されている。
客室は、1室2~3名で使用する部屋が6タイプ12部屋。すべての部屋に、24時間利用可能な天然温泉かけ流し半露天風呂を備える。
共同の野天風呂は、渓流沿いにあり野趣あふれる場所。貸切で利用できる。
共有スペースであるロビーや読書室は、北欧スタイルと和のテイストが癒合した回王冠溢れる空間。スウェーデンジャズを聴きながら、山人の世界に浸りたい。

料理は、地場の食材を知り尽くした料理長が、地場産の厳選食材と自社農園「山人ファーム」から収穫した安全で新鮮な食材をコラボさせ、創造力あふれた調理法で仕上げてくれる。

季節によって、リバートレッキング、ブナと桂の巨樹を巡るツアー、かんじきを履いたスノートレッキング、カヌーなどのアクティビティも楽しめる。日常を忘れ、山人、山っ子となり、自然に抱かれる時間を過ごしてみたい。

住所 岩手県和賀郡西和賀町湯川52地割71-10
HP https://yamado.co.jp/
各種予約サイト

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3. ゲストハウス蘖(ひこばえ)(北上市稲瀬町)
ゲストハウス蘖

引用元:ゲストハウス蘖

東北三大桜名所の展勝地に近く、雄大な北上川や夏油高原を望むロケーションであり、四季折々の景色を楽しめる場所にあるゲストハウス。
蘖(ひこばえ)とは、木の切り株や根元から新しい芽が出てくること。オーナーさんご自身が、新しい土地で新しいことを始めて、芽を出して伸びていけるようにとの思いをこめて運営している。

北上の魅力や暮らしを体験できる提案をしてくれ、SUP体験や農作物の収穫体験、夏油高原でのスキーやスノーボード、北上のシンボルともいえる鬼剣舞に触れる体験など、様々な楽しみ方ができる。貸し切り型なので、家族や友人と気兼ねなくくつろげ、ペットを同伴できるのも嬉しい。

1戸建てを丸ごと借りるようなイメージで、キッチンは自由に使え、調理道具、食器もそろっているため、地元の食材を調理して作るのも、持ち込み、テイクアウトしてきて食べるのもお好きなように。車で数分の距離に、コンビニ、レストラン、スーパー、喫茶店、ラーメン屋などがある。
宿泊の他、時間貸しでの貸し切りレンタルスペースとしても利用できる。

友達の実家に遊びに行って、お母さんが気さくに迎えてくれるような、居心地のよさを感じられそうな場所だ。

住所 岩手県北上市稲瀬町岩脇32301
HP https://guesthouse-hikobae.com/
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4. 松川温泉峡雲荘(八幡平市松尾寄木)
松川温泉峡雲荘

引用元:松川温泉峡雲荘

八幡平国立公園の、ブナやナラの原生林に囲まれた森の中にある、懐かしい古民家風の佇まいの宿。
施設内では、温泉の地熱を利用した暖房が使われている。

温泉は、源泉かけ流しの硫黄泉が、旅人の心と体をあたたかく癒やしてくれる。八幡平の渓流のせせらぎが聞こえる露天風呂は、木々の彩が鮮やかで、川風が肌に心地よく渡る。露天風呂には混浴と女性専用があり、季節に応じて、ブナやミズナラの原生林の新緑や、葉陰濃い夏場、冬の雪見風呂など美しい自然を感じることができる。(日帰り入浴も可能)

お食事は、岩手八幡平の郷土食豊かな食材を使った手づくり和風料理でおもてなしをしてくれる。ホロホロ鳥料理を中心に、岩魚・イトウ(幻の魚)のさしみ、山菜、キノコなど地産の食材をいかした料理は特徴があり、特にホロホロ鳥は脂肪が少なく淡白な旨さが自慢だ。ホロホロ鍋のほかに、岩手の短角牛を楽しめる陶板焼きのメニューもある。朝食夕食ともに、旬の山の幸を心ゆくまで堪能したい。

季節によって、早朝6時半から宿の周辺を散歩するウォーキングを楽しんだり、ガイド付きで八幡平周辺をトレッキングしたりというアクティビティにも参加できる。一度訪れると、季節を変えてまた来たくなるに違いない。

住所 岩手県八幡平市松尾寄木松川温泉
HP https://kyounso.jp/index.html
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5. 苫屋(九戸郡野田村)
苫屋

引用元:苫屋

築160年以上の南部曲り家を改築した民宿&カフェ。夫婦二人で営む3部屋だけの小さな宿。電話がないにもかかわらず、国内外に熱狂的なリピーターを持つ不思議な隠れ家。電話がない、ということはメールやSNSで予約するのかと思いきや、なんと手紙で。

カフェでは、ご主人夫婦が無農薬・不耕起で育てた野菜が創作料理にアレンジされ、囲炉裏端でいただく。旬の食材を使ったおまかせランチや、ケーキセット、コーヒー・ハーブティなども楽しんで。
民宿は、和室が3室、いずれもトイレ・風呂は共同だ。最大15名まで宿泊できるので、家族や友人など、大人数で訪れるのもよさそう。

若い世代の人は特に、手紙やハガキを出したりもらったりした経験がない人もいるかもしれない。会ったことのない人に一筆書くとなると、書き出しは季節の挨拶?私はどんな人物と名乗って紹介した方がいいのかな?など書くことにも迷いそう。受け取る側も、この筆跡はどんな人物なんだろう?と想像を巡らせることだろう。実際に会ってみて、筆跡や文面から受けた印象どおりだった、違った、などの答え合わせ(?)も楽しいかも。郵便事情も考慮して、日にちには余裕をもってお手紙をしたためてみて。

住所 岩手県九戸郡野田村大字野田第5地割22
HP https://www.noda-kanko.com/kankou/stay/tomaya.html
6. あえりあ遠野(遠野市新町)
あえりあ遠野

引用元:あえりあ遠野

日本民俗学を創始した柳田國男氏の代表的な著作「遠野物語」のベースとなった場所、遠野にある宿。「遠野物語」とは、遠野地方に伝わるさまざまな不思議な話をまとめた伝説集。河童、山姥、座敷童、神隠し等の物語が多く、怪談や神様についても書かれる。宿の周辺には、「遠野物語」に纏わる場所が多数あり、宿には語り部がいて、遠野の民話を聞かせてくれるのが特徴だ。

客室は、洋室、和室、バリアフリーの部屋などがある。
大浴場の浴槽には、日本国内で遠野だけに存在する貴重な天然石、遠赤外線効果で体を芯から温め、血行を促す効果があるとされる、角閃石(かくせんせき)が使われている。
食事は、和洋の料理長が腕をふるうレストランで四季の旬の逸品、地元の素材を活かしたお料理を楽しんで。
宴会場や会議室も備え、最大面積の交流ホールでは、シアター利用で最大630名まで利用可能。様々なイベントやミーティングにも活用できる。

ホテルの3階にある語り部ホールでは、毎夕6時から、語り部が遠野の昔話を聞かせてくれ、宿泊客は無料で参加できる。座敷童、神隠し、怪談、、、と聞くとちょっと怖い気もするけれど、不思議な世界に浸れそう。こんな世界がお好きな方、ぜひ身をもって体験してみて。

住所 岩手県遠野市新町1-10
HP http://www.aeria-tohno.com//
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7. 八幡平マウンテンホテル(八幡平市松尾寄木)
八幡平マウンテンホテル

引用元:八幡平マウンテンホテル

十和田八幡平国立公園に隣接し、岩手山八幡平の絶景が望める場所に位置するホテル。八幡平市にある「松尾八幡平地熱発電所」で発電された電力を使用している。四季折々の大自然の中で、トレッキングやハイキング、スキーやスノーボードなど、アクティブな休日を楽しむのに最適だ。

自然の中でアクティブに過ごした後は、名湯、秘湯と名高い松川温泉から引湯した極上の温泉が1日の疲れを優しく解きほぐしてくれる。日本初の商用発電を開始した「松川地熱発電所」の発電で生じた温泉水の泉質は、単純硫黄温泉で酸性の硫黄泉ながら、メタケイ酸、メタホウ酸も含有し肌にも優しい温泉である。

吹き抜けの天井に一面の窓が広がる石窯ダイニングでは、八幡平の滋味たっぷりの夕食を頂ける。メイン料理には、杜仲茶ポークなど地元産の肉や魚を石窯で焼き上げて提供される。郷土料理が豊富なブッフェも楽しんで。

日本山岳ガイド協会認定ガイドとともに八幡平の自然を歩く、トレッキングプログラムも用意されている。2時間程度で気軽に楽しめる初級コースから、本格的な山登りを体験できる中〜上級コースまであり、少人数でも参加できるのが嬉しい。
大自然、広いホテル、地元産のお料理に温泉。頑張っている自分へのご褒美に訪れてみたい。

住所 岩手県八幡平市松尾寄木1-509-1
HP https://hachimantai-mountainhotel.com/
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8. café&GuestHouse kaziya(一関市東山町)
café&GuestHouse kaziya

引用元:café&GuestHouse kaziya

「私の家族が300年ものあいだ宿を続けてこられたのは、側を流れる砂鉄川や里山の恵みと、平泉や猊鼻渓に訪れるお客様に支えられてきたから」、という18代目オーナーさんがその歴史を受け継ぐ、カフェとゲストハウスを備える場所。町唯一のパン屋さんから事業を引き継ぎ、空き家をリノベーションした施設で、川の伏流水を使用した焼きたてパンと南部鉄器でお客さんを迎えてくれる。

大きな窓のある開放的なcaféスペースは、 宿泊客の朝夕食、ランチタイム、フリーラウンジなどに利用される。20名以下の小規模の貸し切りで、パーティなどの開催もできる。季節の食材を使った食事やスイーツなど、見て美しく、食べておいしいメニューの数々、心を込めて用意されていることが想像できる。

ゲストハウスは、ファミリータイプが和室・洋室各1部屋、セミダブルやツインの個室を備える。トイレやシャワーは共用だ。洗濯乾燥機もあり、長期滞在もできる。長期滞在や団体での利用には、予算の相談にも応じてくれる。

周辺には、猊鼻渓、有言道、中尊寺、毛越寺などの観光スポットがあるので、ゲストハウスにゆっくり滞在しながら地元の自然や世界遺産などをたっぷり堪能するのも楽しそう。

住所 岩手県一関市東山町長坂字町43
HP http://kaziya-ryokan.com/guesthouse/
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Livhub編集部が考えるサステナブルな宿

本来「サステナブルな宿である」と断言するためには、根底からの課題意識を持ちつつ、環境・社会・経済、三要素全てに対して本質的な取り組みを行っている宿である必要がある。例えば、アメニティを自然素材のものに変え、持参を宿泊客に依頼するといったことも大事な取り組みの一つではあるが、それだけでサステナブルな宿と謳うには不十分だとLivhubは考える。我々が本質的にサステナブルな取り組みを行っていると考える宿は、例えばインドネシア・バリ島のエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」だ。詳細が気になる方はぜひLivhubが取材した記事「バリ島ウブドに旅立とう。心で ”良さ” を感じるエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」」をご確認いただきたい。

しかし日本においては、そうした宿はまだ少ないのが現状だ。そもそも、環境・社会・経済の三要素全てに対してアクションするのはすごく難しいことであるのも事実であろう。それゆえLivhub編集部では、環境・社会・経済もしくは思想のどれかにおいて特徴的なサステナブル要素がある宿も選定に含めている。環境・社会・経済をより良い状態していくための力となる旅が、今後より多く日本に、そして世界中に増えていくことを願って、理想へ向かう過程をメディアとして応援しながら情報を発信していければと思う。

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宿紹介文執筆: 和田麻美子
編集: 飯塚彩子

※こちらの記事で取り上げている宿は、今後随時状況に応じて追加・編集する可能性がございます。サステナブルな取り組みを行っていると読者の皆様が感じる宿があれば、ぜひcontact@livhub.jpやLivhubの各種SNSのDMにてお気軽にご連絡ください。