愛媛県のサステナブルなおすすめ宿・ホテル6選(西条市、松山市、道後温泉、大洲市)

「旅にでよう!」そう思い立ち、なんとなく行き先を決めた後についてくるのが「どこに泊まろう?」という問題だろう。

アクセス、値段、部屋のタイプ、周辺のお店や体験、ご飯、お風呂、空間や建築の心地よさ、評価、サステナビリティに対する取り組み。検討すべき項目が多すぎて検索を始めてから予約まで気づくと1〜2時間経っているなんていうこともよくある。

そんな数多ある宿・ホテルのなかから、旅の力を信じるトラベルライフスタイルマガジン「Livhubでは今回、「サステナブル」という言葉に関連するようなおすすめの宿やホテルを選定した。今後47都道府県のおすすめな宿を選定し記事にしていく予定だ。

今回紹介するのは愛媛県のLivhubおすすめの宿6つ。それぞれ紹介していく。

1. ITOMACHI HOTEL 0(ゼロ)(西条市朔日市)
ITOMACHI HOTEL 0

引用元:ITOMACHI HOTEL 0

“うちぬき” と呼ばれる清らかな水が湧き出る水の都、愛媛県西条市。「ITOMACHI HOTEL 0」は、清流が流れるこの地に「0からめぐる愛媛のたのしみ」をコンセプトに誕生した実質電力消費ゼロの宿、日本初のゼロエネルギーホテルである。

世界的建築家、隈研吾氏が建築設計を手がけた館内には、森林から供給される木質由来の再生可能な非可食バイオマスを使用したTarkett社の再生塩ビシートや、ジーンズの端切れを活用したSTELAPOP社の天板、再生ガラスを活用したベンチなどを使用。ベッドには西川のノンコイルマットレスを採用するなど、素材の循環や廃棄の際のごみ量削減につながる工夫が、至るところに施されている。

客室には、根、葉、茎と植物まるごとの生命力を活かしたオーガニックコスメブランド「NEMOHAMO」のバスアメニティや、西条のお隣今治市の特産品今治タオル、GOTS認証を取得した糸を今治の工場で丹念に織り、西条のうちぬき水を使って洗い上げるホテルリネン「Nokton」を導入。細部にまでゼロエネルギー実現の宿ならではのサステナブルな配慮が感じられる。

地元愛媛の旬の野菜や果物、栄養豊富なはだか麦や玄米をたっぷり使った料理をデリカテッセンスタイルで楽しめる食事も、「ITOMACHI HOTEL 0」の魅力のひとつ。栄養価が高く食物繊維豊富な食材を使用した管理栄養士監修のメニューには、厚生労働省が定める日本人の栄養摂取基準から、健康を促進する抗酸化作用等のある栄養素が+10%、カロリーは−10%になるよう基準が設けられており、健康志向の高い現代人のニーズに即した内容となっている。

自転車持ち込み可能なサイクリスト向けのタイプもあるため、洗練された客室でのくつろぎの滞在とあわせて、愛車での西条のまち巡りをアクティブに楽しむのもよいのではないだろうか。

住所 愛媛県⻄条市朔日市250-7
HP https://itomachihotel-0.com/
各種予約サイト

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2. 水際のロッジ(北宇和郡松野町)
水際のロッジ

引用元:水際のロッジ

四万十川の源流水が流れ、時間をかけてゆっくりと命を育んできた樹々が生い茂る滑床渓谷。そのほとりに位置する、人にはつくれない森の国「水際のロッジ」は、大自然の中にそっと身を置き全身で自然を感じる贅沢体験が叶う宿だ。

水辺に佇む3階建ての建物内には、耳を心地よくくすぐる川のせせらぎと森の気配に包まれながら癒やしのひとときを過ごせる10室の客室と、吹き抜けのロビーラウンジ、そしてピッツェリアが。客室には、地産のドリンクやこの地で読んでいただきたい選りすぐりの本が用意されている。

地元農家が大切に育てた旬の食材を使用し、地産地消にこだわった料理を提供するピッツェリア「SELVAGGIO」は、サステナビリティレーティング国際指標「FOOD MADE GOOD」で、日本国内においてわずか7店舗のみが認められた2つ星を獲得。ピザ窯の薪に地元の間伐材を使い、窯の灰を愛媛の砥部町の窯元でお店で使用する食器の原料にするなど、「SELVAGGIO」ならではのローカルな循環を実現している。

「水際のロッジ」では、2022年3〜12月の期間、フードロスや地産地消、フェアトレードなどに関するサスティナブルアクションを月替わりで実施。キャニオニングやナイトツアーなどのアクティビティとあわせて、自然の偉大さ、大切さを肌で感じるさまざまな体験を提供している。

当宿で実施中のアクティビティについては「自然を五感で楽しむひと時を。森の国「水際のロッジ」でE-Bikeレンタサイクルを開始」でも詳しく解説している。あわせてご覧いただきたい。

住所 愛媛県北宇和郡松野町目黒 滑床渓谷
HP https://morino-kuni.com/riverside-lodge/
各種予約サイト

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3. 道後温泉 ホテル古湧園 遥(松山市道後鷺谷町)
道後温泉 ホテル古湧園 遥

引用元:道後温泉 ホテル古湧園 遥

3,000年の歴史を持つ日本最古の湯、道後温泉。道後のまちを「持続可能なまち」へと生まれ変わらせる地域振興の先陣を切って、50年以上にわたって人々を癒やし続けてきた老舗旅館をリニューアルオープンさせたのが、2019年10月に誕生した「道後温泉 ホテル古湧園 遥」である。

当ホテルが新たにコンセプトとして掲げたのは「地球にやさしく、人にやさしいホテル」。クリーンエネルギーの使用で温室効果ガス排出を大幅削減する世界基準に適合した環境対応型ホテルとして生まれ変わり、愛媛県で初めてとなる「ZEB (Ready)認証」の取得や、「第七回愛媛ふるさと環境大賞」「気候変動アクション環境大臣表彰」受賞など、各方面から注目を集めている。

太陽熱集熱システムとヒートポンプユニットで作ったお湯を館内に供給したり、高効率なインバータエアコンや複層ガラス、高断熱材等を採用したり、CO2削減やエネルギー削減につながる環境への心配りが施されている。サステナブルホテルに相応しい取り組みの数々に注目しながら、ヒトと環境にやさしい滞在を楽しむのもよいだろう。

館内には、松山市内を一望する絶好のロケーションで日本最古の湯を堪能できる、展望台浴場がある。道後の湯を楽しんだあとは、柑橘ぶりやヒメマス、伊予牛といった県産品をふんだんに使用した地産地消の料理を。併設レストラン「ダイニング甘美堂」では、高齢者向けメニューや、糖質0、炭水化物0のダイエットメニューなども用意されており、健康意識の高い方でも瀬戸内の旬の味覚を思う存分堪能できるよう配慮されている。

住所 愛媛県松山市道後鷺谷町1-1
HP https://www.kowakuen.com/
各種予約サイト

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4. 瀬戸内リトリート 青凪(松山市柳谷町)
瀬戸内リトリート 青凪

引用元:瀬戸内リトリート 青凪|楽天トラベル

日本を代表する建築家、安藤忠雄氏が建築設計を手がけたオールスイートの宿「瀬戸内リトリート 青凪 by 温故知新」。「余計なものを削ぎ落し、本当の自分を取り戻す」をコンセプトに作られた開放感あふれる宿でのひとときは、世間のしがらみや日常の喧噪を忘れさせてくれる。

全7室の客室は、海を一望できる広大な窓が “瀬戸内の青” を切り取る「THE AONAGI スイート」、新開発のフルフラット寝湯を備えた「半露天温泉スイート」、ウッドバルコニーと庭に癒やされる「ガーデンスイート」、天井から床まである窓から瀬戸内のランドスケープを望む「4ベッドスイート」など全5タイプ。最上級のTHE AONAGI スイートのアメニティには、「人生を、共にするハブラシ」をコンセプトに展開するハブラシ、BYTAPS(バイタップス)を採用している。

食事は、安藤忠雄の象徴ともいえるコンクリートの打ちっぱなしの壁がおしゃれなダイニングにて。地元愛媛出身の料理人による地産地消にこだわった日本料理とあわせて、専属ソムリエのペアリングによるワインを堪能するのもおすすめだ。

館内には、国内外の芸術家によるアートが点在。併設のスパでは、柚子やみかん、文旦などの瀬戸内の恵みをふんだんに使用したトリートメントが用意されている。雄大な自然や新鮮なアートに囲まれた空間での滞在は、日々の生活で張り詰めた心身を開放させてくれるだろう。

住所 愛媛県松山市柳谷町794-1
HP https://www.setouchi-aonagi.com/
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5. 道後温泉 道後御湯(松山市道後鷺谷町)
道後温泉 道後御湯

引用元:道後温泉 道後御湯

日本最古の湯と言われている道後温泉で、心と身体を解きほぐす極上体験はいかが?「道後温泉 道後御湯」は、地域の、そして日本の財産である温泉を使った “現代湯治” を提唱し、心のこもった「おせったい(おもてなしを意味する伊予の言葉)」で旅人を温かくもてなす宿だ。

館内には、愛媛で受け継がれてきた伝統工芸品や、若手職人が当館のために製作したオリジナル家具などを積極的に採用。匠の技を発信する取り組みとして、伝統工芸やアートの展示・加工品販売なども行われている。

別荘のように過ごせるヒトに “やさしい” 上質な空間を提供する当宿では、省エネ対策として館内および外壁ルーバーの照明をすべてLED化。客室の個別空調やカードキーによる入退室時の照明オン・オフ連動など、環境にも“やさしい” 空間づくりに注力している。さらに、宿泊予約数の増減により道後温泉からの配湯をコントロールし、地域の重要な財産である温泉の節水につながる運営を行うことで、持続可能な温泉文化の継承・地域共生を目指している。

愛媛の四季の恵みを味わう完全予約制の食事には、愛媛県内および四国県内の産物をふんだんに使用。予約時に食事のアレルギーや苦手な食材などの情報をお客様からヒアリングすることで、「作り過ぎない・食べ残さない」フードロス削減にも貢献している。また、鳥獣被害の拡大防止や狩猟者の育成を鑑み、夕食の一部にジビエ食材を取り入れるなど、地域住民にも“やさしい” 宿の心遣いにあふれている。

温泉、室内、食事、すべてから温かいおもてなしが感じられる宿「道後温泉 道後御湯」。道後の湯で疲れを癒やし、上質な空間やこだわりの食で心を満たしつつ、ヒトや環境へのやさしさをゆったりと味わってみてはいかがだろうか。

住所 愛媛県松山市道後鷺谷町2-20
HP https://www.dogomiyu.jp/
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6. NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町(大洲市大洲)
NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町

引用元:NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町

「お城に泊まる」

愛媛の南西部に位置する、伊予の小京都・大洲城の城下町に誕生したブティックホテル「NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町」。日本の歴史・文化を愛する者にとって夢のような殿様暮らしや、城下町暮らしが叶う宿だ。ちなみに、大洲町は愛媛県で初となる国際認証「世界の持続可能な観光地 2022年 TOP100選」に選出された。

当施設を運営するのは、「文化財を“観る”から“利用する”に」をコンセプトに、極上の歴史・文化体験を提供する「VMG HOTELS & UNIQUE VENUES」。2018年より大洲城下町にある町家や古民家の保全・再活用プロジェクトを開始し、31棟の歴史的建造物を改修。全32室の客室を持つ分散型ホテルとしてオープンさせた。

城下町に住まうひとりとして暮らすように泊まれる客室は、「木造復元天守に泊まる日本初のキャッスルステイ」「国登録有形文化財・旧大洲藩主の末裔の邸宅に泊まる文化財貸切ステイ」「城下町に点在する歴史的価値のある邸宅に泊まる贅沢ステイ」の3タイプ。宿泊者には、大洲らしさの詰まった魅力的なお店が掲載された特別なパンフレット「THE OZU PASSPORT」や、鵜飼観覧ディナー等のアクティビティも用意されている。

日本人が大切にしてきた丁寧な暮らしや、伊予の地元食材を生かした食事を楽しめる「NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町」。歴史に磨かれて奥深い文化を育んできたこの地での城下町ステイは、日本人としての誇りを再確認させてくれるに違いない。

住所 愛媛県大洲市大洲888
HP https://www.ozucastle.com/
各種予約サイト

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Livhub編集部が考えるサステナブルな宿

本来「サステナブルな宿である」と断言するためには、根底からの課題意識を持ちつつ、環境・社会・経済、三要素全てに対して本質的な取り組みを行っている宿である必要がある。例えば、アメニティを自然素材のものに変え、持参を宿泊客に依頼するといったことも大事な取り組みの一つではあるが、それだけでサステナブルな宿と謳うには不十分だとLivhubは考える。我々が本質的にサステナブルな取り組みを行っていると考える宿は、例えばインドネシア・バリ島のエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」だ。詳細が気になる方はぜひLivhubが取材した記事「バリ島ウブドに旅立とう。心で ”良さ” を感じるエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」」をご確認いただきたい。

しかし日本においては、そうした宿はまだ少ないのが現状だ。そもそも、環境・社会・経済の三要素全てに対してアクションするのはすごく難しいことであるのも事実であろう。それゆえLivhub編集部では、環境・社会・経済もしくは思想のどれかにおいて特徴的なサステナブル要素がある宿も選定に含めている。環境・社会・経済をより良い状態していくための力となる旅が、今後より多く日本に、そして世界中に増えていくことを願って、理想へ向かう過程をメディアとして応援しながら情報を発信していければと思う。

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宿紹介文執筆: 古川友理
編集: 明田川蘭

※こちらの記事で取り上げている宿は、今後随時状況に応じて追加・編集する可能性がございます。サステナブルな取り組みを行っていると読者の皆様が感じる宿があれば、ぜひcontact@livhub.jpやLivhubの各種SNSのDMにてお気軽にご連絡ください。

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古川友理

愛知県在住。ピアノ講師・伴奏ピアニストとして活動する傍ら、執筆活動にも力を注いでいる。居心地の良いホテルやゆったりと時が流れる旅先で過ごす時間が最高のご褒美。