マイクロツーリズムとは・意味

マイクロツーリズムとは、自宅からおよそ1時間から2時間圏内の地元や近隣への短距離観光のことをいいます。新型コロナウイルスによって打撃を受けた観光業界を救う手段の一つとして、株式会社星野リゾート代表の星野佳路氏が提唱しました。

2020年の新型コロナウイルスの流行を背景に、人の移動と「三密」を避けながら観光を楽しむための手段として注目が集まっています。

コロナ禍における観光の状況

2020年4月7日から5月25日の間に発出された緊急事態宣言を受け、全国的な外出自粛が呼びかけられました。国土交通省観光庁によると、日本国内の観光者数は同年4月に前年比-81.8％、同年5月には前年比-84.2％と大幅な減少がみられました。

そこで政府は、宿泊を伴う、または日帰りの国内旅行の代金総額の半額相当を国が支援する「Go To トラベル」事業を打ち出し、観光業界の維持に乗り出しました。同キャンペーンにおいて政府は「新しい旅のエチケット」や「新しい旅のルール」を紹介するなど、新型コロナウイルス感染防止策の普及に努めています。

マイクロツーリズムのメリット

マイクロツーリズムでは、コロナ禍で長引く自粛生活の中でも保養目的の小旅行を楽しむことで暮らしに活力を取り戻すことを目的としています。さらに、これまであまり注目されていなかった小さな旅館の需要も高まっているため、地域活性化の手段としても注目が集まっています。

星野リゾートは「ご近所旅行のススメ」として、マイクロツーリズム専門のウェブサイトを提供し、そのなかでマイクロツーリズムの3つのポイントを紹介しています。

地域内観光により人の移動を抑制し、ウイルスへの感染リスクを下げること
地元地域のまだ知らなかった魅力を再発見できること
地元地域の人々との協力を通じて地域の運営を支えながら地域経済に貢献ができること

さらに、マイクロツーリズムの100の魅力として、全国の隠れた名所や体験型アクティビティを写真付きで紹介しています。

マイクロツーリズムの事例

星野リゾートトマム

たとえば、星野リゾート・トマムでは、北海道の観光復興支援策「どうみん割（道民割）」対象プランを販売しました。これには2万人を超える予約があり、反響を呼びました。

星野リゾート　トマムは、北海道の観光復興支援策「どうみん割（道民割）」対象プランを本日より、販売開始いたしました。詳細は星野リゾート　トマム公式ホームページをご覧ください。#星野リゾートトマム　 #トマム #リゾナーレトマム #どうみん割 #道民割　 https://t.co/iNL5aQP2dH

— 【公式】星野リゾート　トマム (@snowtomamu) June 28, 2020