ちょっと自然に行ってくる。「Unyoked」でジムに行くように自然に通おう

電車に揺られ、人混みに揉まれながらオフィスへ通勤。パソコンの情報をめいいっぱい頭に詰め込み、息抜きに外の空気を吸いに行くと、車が騒音を立てながらひっきりなしに行き交い、上を見上げると高層ビルの壁はおびただしい数の看板で埋め尽くされている。

そんな都市部の生活に疲れ、自然の中で過ごす時間を欲する人のためのサービスが、オーストラリア・シドニーに拠点を置く「Unyoked」だ。

Unyokedの利用者は、オーストラリア・ニュージーランド・イギリスの都市から数時間以内でいける大自然の中のオフグリッドなキャビンを借りることができる。

キャビンは可能な限り、地元で採れたリサイクル可能な材料を使用して作られており、外壁は日本の伝統建築に見られる焼杉のようなテクスチャで、ミニマルな雰囲気が漂う。車輪がついているため環境に負荷をかけることなく移動させることも可能。コンポストトイレが付いており、電力は太陽光発電で、小さなキッチンでは料理を楽しむことも。また、全てのキャビンのそばには、キャンプファイヤーエリアが設けられており、焚き火を楽しめるようになっているのも特徴的だ。

トレーニングジムを利用するように定期的かつ簡単に自然に触れられるようにしたいといった想いからつくられたUnyoked。予約をしようと、泊まりたい国名や地域など選択していくと、「What can nature help you with?(自然はあなたの何をサポートしますか?)」といった質問が投げかけられ、下記のような選択肢のなかから当てはまるものを全て選ぶように言われる。

・Recharge & Rest(充電&休む)
・Creativity & Thinking (クリエイティビティ&考える)
・Connection & Space(つながる&空間)

そして次の質問では、Wi-Fiの有無についても聞かれる。電波に一切つながらず、ゆっくりと淹れたコーヒーを飲み、本を読み、鳥の囀りを聞きながら森を散策する滞在。もしくは、創造的思考を高めると言われている自然のなかで、仕事のインスピレーションをもらったり、ゆっくりと深い考え事をしてもいい。

日本は山岳地が多いが、仕事や便利さを求めて開けた平野部にある都市に人口が過度に集中している。都市への人口集中は加速度的に進行してきたが、本来人は圧倒的に長い時間を自然の中で過ごしてきた。都会にいると意識せずとも心は自然を欲する。”Nature can change you life.” 自然はあなたの生活を変える。Unyokedからのそんなメッセージはきっと真実だろうということを、きっと私たちは皆内心気づいているような気がする。

【参照サイト】Unyoked
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拓馬

昔からつい遠くに趣いてしまう癖があり、気がついたら海外でノマド(遊牧民)に。インターネットという大自然の恩恵に浴し、世の中を斜に眺めながらの独り言。リアルの大地とデジタルという名の大空のはざまにさすらい、いまだ見ぬ世界への旅路を今日もゆく。