Airbnbは10月3日、同社が提供する「体験」コンテンツの新たなカテゴリ「アニマル体験」を発表した。動物をいたわりながら動物を世話することに精通したホストを通じて、ゲストが動物をより深く理解することができるようになる新カテゴリだ。「アニマル体験」では、ワールド・アニマル・プロテクションの指導のもと作成された、業界をリードする新たなAirbnb動物福祉ポリシーを適用し、1,000件にもおよぶ体験にて300種類以上の動物と専門家がともにホストとなり「アニマルツーリズム」を促進する。
https://www.youtube.com/watch?v=Fbah6DT4SMk
現在、Airbnbの「体験」コンテンツは、世界各国1,000都市にて40,000件以上が提供されている。そのなかで「アニマル体験」では、身近な動物からめずらしい動物まで、たくさんの動物たちと新しい方法でふれあう機会を提供する。たとえば、ゲストはコーギーとパドルボードをし、あるいは海洋保護活動家とカヤックに乗り、ときに都市型養蜂家から学び、はたまた世界記録ブルドックスケーターとスケートボードを楽しむことができる。ほかにも保護犬とのハイキング、アルパカとリラックス、牛と触れ合うなど、誰もが自然や動物とのつながりをもつことができる。米国の大手動物専門ニュースサイトとして世界的に人気のあるモバイルアニマルコンテンツを提供するメディア「The Dodo」との提携による「アニマル体験」も提供する。
Airbnbは今回の「アニマル体験」の発表にあたり、誰でもどこでも居場所が見つかる世界を思い描くなかで、その構想への情熱を人間だけではなく動物にも広げ、動物を伴う体験すべてで動物福祉が守られるよう取り組むと表明している。さらに「ゲストは、動物にストレスを与えない方法で彼らを観察し、従来のアニマルツーリズムにおける動物との自撮りや曲芸観覧では味わうことのできなかった、動物とのつながりを感じることでしょう」と発表しており、動物福祉の観点に配慮した良質のアニマルツーリズムを推進する構えだ。
「アニマル体験」のなかでも特筆すべきは、単に動物への理解を深め、触れ合うことができるだけでなく、100件を超える体験が「社会貢献体験」として区分され、その体験の予約による収益はすべて非営利団体に寄付される点だ。これにより、Airbnbは動物保護や救助、医療などの活動を支援しながら、動物福祉に対する影響力を広げ、動物に寄りそう気持ちの育成につながる長期的な取り組みを強化する。
AirbnbのCEO兼共同創業者のブライアン・チェスキー氏は「テクノロジーが私たちの生活の大部分を占めるなか、自然や動物とのつながりは希薄になりがちです。ソーシャルメディアで動物のミームが大人気な理由もそれかもしれません。人生は動物と過ごすことでより豊かになりますが、多忙な人々にとって唯一動物とふれあう機会は、スクリーンを通じてだけになっています。Airbnbの動物体験なら、わずか数クリックで現地ホストと旅行者がその後、実際に出会うことができます。」とコメントしている。
また、ワールド・アニマル・プロテクションの事務局長であるAlesia Soltanpanah(アレシア・ソルタンパナー)氏は「多くの人が動物を愛しており、旅行中に動物とふれあいたいと思っています。同時に動物たちの幸せを尊重しながら自然の環境の中で動物と接したいという強い気持ちもあるのです。当団体の動物福祉専門家と協議して作成したこの新しい動物福祉ポリシーとAirbnbの創造性と献身を組み合わせることにより、冒険心に満ちたみなさんが動物の福祉を最優先する方法で、動物本来のかけがえのない魅力を体験できるようになりました。」とコメントしている。
Airbnbは、今後もワールド・アニマル・プロテクションとの協業により、最新の証拠と研究結果に基づいた動物福祉へのアプローチを展開する方針だ。
Airbnb動物福祉ポリシーの概要
- 野生動物に直接触れることはできません(禁止事項には、動物をなでる、動物に餌をやる、動物に乗るなどを含みますが、これらに限定されません)。
- 使役動物には1頭につき1人だけ乗ることができますが(最大で動物の体重の20%まで)、働かせすぎは厳禁とします。
- 海洋哺乳類の拘束は厳禁とします。
- ホストは次の行為を行いません。象に乗ること、大型ネコ科動物とふれあうこと、野生動物の違法取引、キャンド・ハンティングやトロフィー・ハンティングなどの狩猟、娯楽を目的として動物に芸をさせることなど。
- 責任ある旅行を行うため、自撮りの小道具として野生動物を使用せず、苦痛を伴うしつけも行いません。
Airbnbの主なアニマル体験
- お茶目な羊とお茶会 (英国、ローモンド湖)
- ホッキョクギツネを探しに(アイスランド、スダヴィク)
- ニュージーランドで楽しむ馬との時間(ニュージーランド、オークランド)
- ギボン研究アシスタント体験(タイ、プーケット)
- 都市型養蜂体験(カナダ、ハミルトン)
- 蝶とイモムシのびっくり体験! (米国、オハイオ州、コロンバス)
- 救命動物に会いに行こう(カンボジア、シェムリアップ)
- 間近で楽しむ放鳥されたコンゴウインコの観察(コスタリカ、ノサラ)
- ケープタウンで究極の野鳥観察(南アフリカ、ケープタウン)
- 自家製羊乳チーズ(イタリア、トスカーナ)
- 野生のブルックリンオキナインコサファリ (米国、ニューヨーク州、ブルックリン)
- マサイ族の案内でサファリ体験(ケニア、ナクル)
- 救助犬とラニヨンキャニオン ハイキング体験 (米国、カリフォルニア州、ロサンゼルス)
- アンデスでガウチョの生活にふれる1日(アルゼンチン、メンドーサ)
【ウェブサイト】ワールド・アニマル・プロテクション
【ウェブサイト】Airbnbの体験の動物福祉ガイドラインは?
【関連ページ】Airbnb(エアビーアンドビー)
【Airbnb登録ページ】Airbnbでホストになろう
(Livhubニュース編集部)


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