民泊仲介サイト世界最大手のAirbnbは6月26日、世界最大の不動産仲介ネットワークを展開するセンチュリー21と提携し、フランスのパリにおいて、賃借中の物件で民泊を運営する民泊ホストに70%、物件オーナーに23%、センチュリー21に7%を分配する仕組みを導入することを公表した。今後、両社はこの仕組みをフランスの複数都市に展開する見通しだ。
この仕組みでは、まずAirbnbで民泊を行いたい賃借人がセンチュリー21に民泊を運用したい旨をリクエストする。センチュリー21はこのリクエストに基づき物件オーナーの同意を得る。その後、センチュリー21は必要とされる行政手続きを行ったうえでAirbnbに物件を掲載し、賃借人はホストとして当該物件での民泊運営を行うという流れだ。
パリでは、物件オーナーの許可があれば転貸を行うことが可能であるものの、多くの物件オーナーが転貸を認めていないのが現状だ。しかし、物件オーナーに民泊運営での収益を分配する仕組みが導入されることで、民泊としての貸し出しを認める物件オーナーの増加が見込まれる。
これまでパリでは民泊運営が盛んに行われ、またそれを要因として物件賃料が高騰するなどしたことで、ホテル廃業や人口減を招いたとも言われている。現在、パリでは年間120日までは特別な行政手続きを必要とせずに民泊として部屋を貸し出すことができ、その日数を超える物件についてはAirbnbも市と協力して取り締まりを行っている。旅行者からの宿泊需要が高いパリでの両社によるこの新たな取り組みが、パリで6割以上を占める賃貸物件における民泊施設の拡大につながるか、引き続き、動向に注目したい。
【参照ページ】Partnership Airbnb and Century 21: simplifying subletting for everyone
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(Livhubニュース編集部)


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