温泉宿のサブスクサービス「YYORK」β版リリース。平日2泊利用で月額12,000円〜

多くの温泉愛好家がコロナ禍で、温泉地に行くことができなくなり、うずうずしていた。
そんな世の中も、まもなく終息の時期が近づいてきているだろうか。

温泉は日本固有の文化であり、温泉宿や温泉街はその文化の集合体である。現在、窮地に立たされている温泉宿には、廃業している宿も多く、せっかくの文化遺産、自然遺産とも言うべき温泉が刻々と湧いているのに、宿がなければ入ることも触れることもできない。

そんな窮地を救うべく、Rowls株式会社は、温泉宿のサブスクサービスを立ち上げた。

実は、コロナ禍よりも前に日本の温泉宿は年々減少傾向にあった。そこに新型コロナウィルスの影響で宿泊業界に深刻なダメージをもたらした。

慢性的に宿が減少している背景には、平日の客室稼働率の低さという問題があった。「土日はお客さんが来るけど、平日に全然来ない」そうした宿が近年増え、温泉宿は苦しみ続けていた。

「平日の稼働を上げないと、根本的に温泉宿の問題を救えない」

そう考え、Rowlsは全国の温泉宿の平日客室を定額で利用できるサービス「YYORK(ヨーク)」のβ版をリリースしたのだ。

月額の定額料金を支払うことで、通常の素泊まり価格よりはるかに格安で、高品質な宿に宿泊できる。月2泊利用できる「エントリープラン」月額12,000円(税込)、月5泊利用できる「ベーシックプラン」月額28,000円(税込)、月10泊利用できる「スタンダードプラン」月額50,000円(税込)の3プランある。基本は、平日(日曜宿泊含む)の素泊まりプランか朝食付きプランとなる。なお、YYORK限定の特別オプションも多数用意されている。

参加宿は、登録有形文化財となっている箱根塔ノ沢温泉の老舗旅館「環翆楼別館」、大涌谷から白濁の温泉を引いている箱根強羅温泉「瑞の香り」、2022年4月にはコワーキングスペースが設けられる湯河原温泉「ホテルあかね」、一級河川の鬼怒川や鬼怒楯岩大吊橋を見下ろすことのできる大型旅館「ホテルサンシャイン鬼怒川」、大きな箒川を見ながら外でリモートワークできる塩原温泉にある「赤沢温泉旅館」、草津でアットホームなペンションを経営する「ペンション ヴァンベール」など、独自の審査によって選ばれた面々だ。

仕事の合間に温泉でリフレッシュする。自然の中で散歩をしながらアイデアを練ってみる。そんな働き方ができる温泉宿は、実に魅力的。心も身体も癒され、仕事への意欲も向上する。利用者は、新しい働き方を体験し、ライフスタイルに変化をもたらすことができるだろう。

一方で温泉宿は、平日の空き部屋として置いておくだけの部屋を稼働させ、売上につなげることができる。そうなることで、全国の温泉宿は潤い、活気を取り戻す。YYORKメンバーは、そうした風景を想像し、温泉宿を次世代に残していこうと願う。

サブスクが流行する中、温泉宿にもついに生まれたサブスクサービス。温泉好きの方はもちろん、ワーケーションで生活に変化をつけたい方はぜひ利用してみてはいかがだろうか。

【参照サイト】温泉宿の定額サービス「YYORK(ヨーク)」

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明田川蘭

大の旅好き&温泉好き。一人で海外へ、一人で車を走らせて日本の名湯へ。アフリカ大陸と北極南極以外に降り立ち、行った国は30を越え、巡った温泉地は100を超える。沖縄観光メディアの編集者やホテルメディアの立ち上げ経験あり。「旅は人の心を豊かにする」と本気で思い、記事を執筆している。