「最近いつ泣きましたか?」
忙しい日常に追われて、自分の感情に見て見ぬふりをしていることはないだろうか。
泣くことで、自分の感情に正直になり、泣くことで、心の奥底にある本当の思いに気づく。
たまには涙を流して、ありのままの感情を解き放ってみるのはどうだろう。
ストレス社会で注目される「涙活(るいかつ)」
意識して涙を流す「涙活」という言葉がある。科学技術が高度に発達し、より便利で快適な生活が実現している一方で、ストレス社会とも呼ばれる現代。知らず知らずのうちに、疲れを溜め込んでしまっている人も多いのではないだろうか。
たとえば、パソコンやスマートフォンから発せられるブルーライト。これは、交感神経を活発にするという作用があり、機器を見ている時間が多ければ多いほど、身体を活動状態にさせる時間が増えることになる。他にも、仕事や勉強中、緊張する状況にいることなど、疲れやストレスを感じやすい場面で交感神経は活性化する。
そんな現代人にとって、身体をリラックスさせる効果のある「涙活」はストレス解消につながる、一つの方法。人は2〜3分だけでも泣くことで脳が癒され、たまったストレスをすっきりとさせると言われている。また、涙活によって心の混乱や怒り、 敵意も改善することも、ある研究でわかっている。
鎌倉涙活ツアー
「涙活」を推進する感涙療法士の吉田英史氏と、株式会社LINOREが連携し実施しているのが「鎌倉涙活ツアー」だ。
ツアーの開催地である鎌倉は、涙腺を直撃するスポットが各所に点在している。栄華を誇った一族に生まれながらも自決を余儀なくされるなど、悲哀を感じずにはいられない逸話や、御恩と奉公にまつわる感動的な人間ドラマの話が寺社仏閣に残っており、鎌倉を訪れる人の目に涙を浮かべさせる。
涙活ツアーでは、鎌倉出身の吉田英史氏の案内のもと、義時暗殺の危機を告げた犬のエピソードをもつ「覚園寺」など複数の泣きスポットをめぐる。寺社仏閣の境内に足を踏み入れるだけで涙を流す人もいるのだそう。また、泣けるほど美しい風景にあふれているのも、鎌倉。まさに、鎌倉は感涙の発信地としては最適な場所なのだ。
「涙」がもつ力を広めるために
吉田英史氏が「涙活」を始めたきっかけは、高校教師時代に経験した生徒達とのやりとりにある。様々な感情を出しながら相談をするたくさんの生徒の中で、泣きながら相談をする生徒は他の生徒とは異なり、何度も同じ相談をしてくることがなかったのだという。この経験から「涙には何か力がある」と考え始め、今に至る。
現代人に適したデトックス方法のひとつ「涙活」。常にあくせくと戦闘モードで活動する方こそ、たまには肩を緩めておやすみモードになってみては?
鎌倉にある数々の泣きスポットでは、ありのままの自分の心にある感情を解き放つ。ツアー参加後は、きっとスッキリと心が晴れやかな自分になっていることだろう。
【参照サイト】鎌倉涙活ツアー
【参照サイト】なみだ先生 公式サイト
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明田川蘭
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