北海道は10月30日、一般住宅に旅行者を有料で宿泊させる民泊に関する有識者会議を開き、民泊の営業ルールを独自に定める条例案をまとめたと、日本経済新聞が10月31日付で報じた。
来年6月に施行される住宅宿泊事業法では、民泊の年間営業日数を180日以内とするが、周辺環境への配慮から自治体の条例により制限が可能だ。道の最終案では、営業区域と時期の制限について、小中学校周辺で授業がある日、別荘地でオーナーが多数滞在する時期、道路事情が良くない集落で紅葉シーズンなど渋滞が発生する時期、住居専用地域の平日などに分類した。そして、住居専用地域では土日・祝日の約60日以内、学校周辺では学校が休みの日の約110日以内とする方針を示した。このほか戸建て住宅の一部を貸す、いわゆる「ふれあい民泊」には制限を設けないという規定も盛り込んだ。
今後、11月には営業を制限する地域を市町村と調整し、12月にはパブリックコメントを募集、来年2月に定例道議会に条例案を提出する見通しだ。
道は全国に先駆けて条例の検討作業が進んでおり、条例のモデルケースとなる可能性がある。京都市では年間営業日数を閑散期の60日に制限する方針であり、北海道の条例案と同じ日数ではあるが、平日を禁止する北海道の方針とは異なる。その一方で、通常の民泊と異なりホストがいる家主同居型の民泊については制限外としている。こうした条例案が全国に波及するか、今後の動向に注目したい。
【参照ページ】住居専用地域、民泊60日 営業制限へ道が条例案
【関連ページ】北海道の民泊・旅館業簡易宿所に関する条例・法律・規制
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
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