厚生労働省と観光庁は5月23日、今回で第11回目となる「民泊サービス」のあり方に関する検討会を開催し、市区町村が条例などで民泊の営業を禁止できることを6月中にまとめる報告書に明記する方向で一致した。産経新聞が報じている。
今回の検討会の開催に先立ち、政府の規制改革会議が5月19日に安倍首相に提出した答申の中でも、家主居住型、家主不在型のいずれのタイプの民泊においても「地域の実情に応じて条例等により実施できないこととすることも可能とする。」と提言されていた。新法では住居専用地域でも民泊実施可能となる一方で、実際の緩和については自治体に委ねられる。
民泊をめぐる地方自治体の動きをめぐっては、今年4月1日からはじまった改正旅館業法の規制緩和に合わせる形で、既に長野県軽井沢町が民泊を禁止する方針を打ち出しているほか、東京都台東区も規制緩和に先立ち条例を一部改正し、民泊を事実上禁止していた。
民泊は訪日観光客を地域に呼び込むための受け皿として活用でき、地域活性化や経済効果を期待できる一方で、近隣とのトラブルなど地域住民が抱える不安も大きい。新法制定後の判断は各自治体によって大きく分かれることになりそうだ。
【参照サイト】第11回「民泊サービス」のあり方に関する検討会
【参照記事】民泊、自治体条例での禁止も可能に 厚労省と観光庁の有識者会議報告に明記へ
【関連ページ】東京都台東区の民泊・旅館業簡易宿所に関する条例・法律・規制


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