京都の民泊キャパシティは1万人以上、物件は中心部に集中。京都市が中間報告

京都新聞によると、「民泊」の実態調査を進めている京都市は1月18日、市議会経済総務委員会の中で調査の中間報告を実施した。同市によると、Airbnbに掲載されている同市の物件約2,500件を調査したところ、掲載物件の約半数となる約1,400件が市内中心部に集中しており、最大宿泊可能人数は合計1万人以上に上ることが分かったという。

同市の発表では、登録物件の62%がマンションで、特に一室全体を貸す「一戸貸し」が全体の54%を占めたほか、所在地としては下京区が22%と最多で、中京区(17%)、東山区(15%)が続く形となった。京都新聞によると、現在同市は営業許可状況を確認中だが、少なくとも半数以上が無許可営業だと見ているという。

全国の地方自治体に先駆けて民泊条例を制定し、今年4月から条例の施行が予定されている大阪府とは異なり、京都市は民泊に対して慎重な姿勢を維持している。京都では、昨年12月にも市の許可を受けずにマンションを観光客用に貸し出したとして旅館業法違反の疑いで3名が書類送検されたばかりだ。

一方で、訪日外国人から見た京都の人気は依然として根強い。先日Airbnbが公表したゲストが選ぶ「世界で最も訪れたい場所」ランキングでも、京都は世界第6位にランクインしている。(※参考記事:Airbnbが「世界で最も訪れたい場所」ランキングを公表。沖縄は2位、京都が6位に選出

同市は今後、運営者や仲介サイト事業者、住民などへの聞き取り調査を行い、4月をめどに最終報告を行うとのことだ。京都に対する民泊需要は高まり続ける中、最終的に同氏が民泊に対してどのような方針を打ち出すのか。今後も注目が集まる。

【参照記事】無許可「民泊」大半か 京都市調査、サイト登録1万人分
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