かねて設立準備が進められていた住宅宿泊事業を推進する業界団体の名称が12月11日、「住宅宿泊協会(Japan Association of Vacation Rental、通称JAVR)」に決定した。同協会は2019年1月の設立を予定している。設立の趣旨は、違法な民泊およびバケーションレンタルを撲滅し、健全な民泊市場の発展、推進に貢献することだ。
同協会の設立時の理事はAgoda International Japan株式会社、Airbnb、株式会社Ctrip International Travel Japan、株式会社スペースマーケット、途家在線信息技術(北京)有限公司、株式会社百戦錬磨、Booking.com JAPAN株式会社、HomeAway株式会社、楽天LIFULL STAY株式会社の9社の各代表が担う。初代代表理事は、任期を1年として、株式会社百戦錬磨・代表取締役社長の上山康博氏と、HomeAway株式会社・日本支社長の木村奈津子氏が共同で務める。
活動内容は主に4領域に分けられ、まず、仲介事業者に向けた活動と、政府・自治体・国会等の政府関係者に向けた活動に注力する。その後、一般に向けた広報活動と、ホスト・管理者・ゲスト等に向けた教育や研修活動に注力の軸を移す。
具体的には、仲介事業者間での情報交換、制度理解促進のための勉強会等の開催や、違法民泊物件の情報共有の仕組みの検討、そして、制度的な課題の洗い出しや政策提言書の作成、政府・自治体・国会議員との意見交換等を行う。
今後は、「正会員」と「賛助会員」、「オブザーバー」を会員として募集する。「正会員」は登録済みの住宅宿泊仲介業者等と旅行業者等の日本法人、「賛助会員」は正会員以外の住宅宿泊関連事業者や、民泊やバケーションレンタル事業の市場拡大に貢献する意思のある企業・団体・個人、そして「オブザーバー」は自治体を対象としている。
民泊事業の健全かつ適正な運営に向け、主要な民泊プラットフォーマーを中心とした業界団体が設立される意義は大きい。2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて観光立国を掲げた各種施策が進められる中、増加するインバウンドの受け皿としての民泊の普及・拡大に向けて、同協会がどのように業界を牽引していくか、設立後の動向が注目される。
(Livhubニュース編集部)


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