Airbnb(エアビーアンドビー)は11月18日、国際オリンピック委員会(IOC)と2028年までオリンピック活動を支援する公式パートナー契約を締結したことを発表した。Airbnbは「TOP(The Olympic Partner)パートナー」プログラムに加わり、オリンピック・ムーブメントが掲げる持続可能な開発目標達成を支援する。また、Airbnbは国際パラリンピック委員会(IPC)と協力し、障がいのある人々やその他のアクセシビリティに関するニーズのある人々が安心して利用できる「アクセシビリティ対応」の宿泊施設の確保を推進するほか、IOCが継続的に取り組む難民支援においても共同で新たなプログラムの構築を図る。
今回の両者の契約内容には、オリンピックの開催都市やステークホルダーが負担する宿泊費用の削減や、オリンピック期間のみに需要がある新たな宿泊インフラの建設を減らし、地元のホストと社会に直接収入をもたらす等の効果が得られるような宿泊事業に関する規定が含まれている。また、両者による持続可能な開発目標の達成に向けた取り組みは、経済的な豊かさを社会全体にもたらすとともに環境的にも持続可能な旅のオプションを提供していくという国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿ったものとなる。今後2028年までの9年間に行われる5大会で関わる、開催都市、観客、ファン、選手などの全関係者に有益となるホスティングの新基準が生み出されることが期待される。
さらに、今回の公式パートナー締結にともない、Airbnbは同社が提供する「体験」カテゴリにおいて、新たに「オリンピアンによる体験」を展開することを発表した。同カテゴリでは、世界各地のオリンピックやパラリンピック選手、そのほかのアスリート、スポーツコミュニティにおける個人が、例えば引退後のセカンドキャリアにて特技を活かし、体験ホストとして活動することで収入源を確保できる機会を提供する。2020年夏前にも開始予定だ。
Airbnb共同創業者のジョー・ゲビア氏は「AirbnbとIOCはそれぞれこれまでに、この世界最大のビッグイベントの開催と宿泊施設確保で確かな実績を誇ります。今回締結したオリンピック公式パートナーシップ契約は、多様性の尊重、アクセシビリティ対応、持続可能性への配慮をさらに高め、選手とホストコミュニティが前向きなレガシーを後世に残していくことを目指すものです。Airbnbのミッションは誰もがどこにでも居場所のある世界の実現であり、Airbnbコミュニティがオリンピックの精神を担う力になれることを大変誇りに思います。」とコメントしている。
また、IOC会長のトーマス・バッハ氏は「この革新的なパートナーシップは、オリンピック競技大会の効率的な開催が持続可能性を達成し、またホストコミュニティにレガシーを残すというIOCの戦略を下支えするものです。Airbnbのサポートにより、世界中のアスリートがスポーツなどの身体運動やオリンピックの価値を広める活動を行いながら自ら直接、新たな収入源を開拓する新たな機会をサポートしていきます。 このパートナーシップにより、IOCが今オリンピアード期間(~2020年)内に大会組織委員会や世界各国のスポーツ団体へ分配する50億米ドルに加え、競技生活を支える直接的な利益がアスリートにもたらされます。」とコメントしている。
19日に都内で開かれた記者発表会では、Airbnb Japan代表取締役の田邉泰之氏が登壇し、「東京2020年オリンピックに向けて、家族連れ、ファミリーが大人数で滞在しやすい物件、キッチンや洗濯機などを備えている長期滞在に適した物件、例えば車いすを利用する場合でも動きやすいアクセシビリティのよい物件、オリンピックを観戦する人々だけでなくボランティアや賢く旅をしたい人々に向けたリーズナブルな価格の物件を提供していきたいと考えています。多彩なニーズや一時的に逼迫するニーズに応えるため、既存の物件や日本に840万戸あるといわれる空き家を有効活用したホームシェアリングを推進することで、より多くの人々にホストとして楽しみながらオリンピックに参加していただき、一緒にそれらのニーズに応えていくことができればと考えています。」との旨、コメントした。
「ユニークな宿泊施設とユニークな体験サービス」という独占カテゴリでワールドワイドオリンピックパートナーとなったAirbnbは、今後、パートナーとして各国のオリンピック委員会と代表選手団、オリンピック大会組織委員会、世界中の選手とともに、あらゆるレベルのスポーツ育成を支援する。そして、オリンピックの価値を広め、世界中のファンに忘れられない体験を届ける支援に取り組む。東京2020年オリンピック、北京2022冬季オリンピック、パリ2024オリンピック、ミラノ・ コルティナダンペッツォ2026冬季オリンピック、ロサンゼルス2028オリンピックの5大会が行われる今後9年間で、Airbnbのホストコミュニティには数十万人が加わる見通しだ。
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(Livhubニュース編集部)
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