Airbnbのようなバケーションレンタルサービスを使った利用者は、従来型のホテルに戻ってこなくなる可能性が高い。そんな興味深い調査結果が明らかになった。ブルームバーグが2月18日に”Goldman Sachs: More and More People Who Use Airbnb Don’t Want to Go Back to Hotels“と題して紹介している、米金融大手のゴールドマンサックスの調査結果が、様々なメディアで取り上げられて話題を呼んでいる。
記事によると、米国の消費者2,000名に対してAirbnbやHomeAway、FlipkeyのようなP2P型のバケーションレンタルサービスを過去5年以内に利用したことがある消費者とそうでない消費者では、いわゆる従来型のホテルを好む割合が40%対79%と約2倍近くも異なり、一度Airbnbなどを利用すると、消費者の嗜好性は180度転換し、従来型ホテルに対する愛着が大きく低下することが分かった。
また、同調査ではP2P型サービスに対する親近感や利用状況についても調査しており、米国の消費者の間でこれらのサービスを利用する人々の裾野が確実に広がっていることが分かった。AirbnbなどのP2P型サービスを利用したことがあると回答した割合は昨年の調査では11%だったのに対し、それが昨年の最終四半期までには16%まで増加していた。さらに、同期間でP2P型サービスに対する親近感も24%から35%まで向上したという。
さらに、こうしたサービスは高齢層よりも若年層になるにつれて利用率が高まることも分かった。今回の調査結果は、ホテル業界にとってはいささか好ましくない内容となっている。Airbnbのようなサービスはホテル業界にあまり影響を与えていないという調査もある一方で(参考記事:「Airbnbはニューヨークのホテル業界に影響を与えていない!? STR調査」)、実際にAirbnbを利用した消費者は、思っていた以上にその良さに気付き、サービスの利用者として定着する可能性が高いことが浮き彫りになった。
Airbnbをはじめとするバケーションレンタルサービスと従来型ホテル・旅館との旅行客をめぐる争いはますます激しくなりそうだが、お互いがお互いの足を引っ張るのではなく、いかに消費者から支持されるサービスを提供するかという視点から健全かつ公平な競争を行うことで、互いのサービスの質が向上していくことを期待したいところだ。
【参照記事】Goldman Sachs: More and More People Who Use Airbnb Don’t Want to Go Back to Hotels
(Livhub ニュース編集部)
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