米大手民泊サイトのAirbnbは8月11日、デンマークの首都コペンハーゲンにおけるホームシェアリングに関する最新データを公表した。同データによると、コペンハーゲンにおいて過去1年間に家を貸し出したホストの数は14,200名以上に上り、ホストらは年間2,100ユーロ(約23万円)程度の収入を得ていることが分かった。
同調査結果は、2015年におけるAirbnbのデータおよび2016年にコペンハーゲン在住のAirbnbホスト・ゲスト向けに実施されたアンケートに基づくものだ。Airbnbは昨年11月、世界各都市との良好なパートナーシップ構築に向けてホスト・ゲストに関するデータの共有を進めるイニシアチブ「Airbnbコミュニティコンパクト」を立ち上げていた。今回のデータ公表もその一環となる。
Airbnbによると、コペンハーゲンのホストは2009年以来数多くのゲストを迎え入れており、過去7年にわたって活気のあるAirbnbコミュニティを形成してきた結果、2億8,000万ユーロ(約316億円)にもおよぶ経済効果をもたらしているという。
また、ホストについては、平均年齢は約34歳で男女比率はやや女性が多いもののほぼ半分、家族単位で住んでいる自宅を提供しているホストは58%、これまでのゲストの平均受入回数は18.1回という結果だった。さらに、実に95%の人々が自宅をそのまま提供していることも分かった。
旅行者の割合についてはヨーロッパ諸国からのゲストが圧倒的で、ついで北米が多くなっている。アジアからはゲストはわずか4%で、過去のインバウンドゲストは280,000人、アウトバウンドゲストは180,000人だった。
ゲストの平均人数は約2.4人で、3.8日間滞在し、Airbnbを利用してコペンハーゲンへ再度訪れたいと答えた人の割合は79%だった。Airbnbを利用したゲストの満足度は非常に高く、ほとんどが友人や家族にも薦めたいと回答したほか、ゲストの大半は市内中心部ではなく郊外に滞在しており、観光のホットスポットが郊外にも広がったことでコミュニティ活性化にも役立っていることが分かった。
Airbnbは今後も各都市と良いパートナー関係の維持に向けて様々なデータを共有・公表していきたいと語っている。「北欧のパリ」とも称される欧州屈指の人気観光都市コペンハーゲンでは、Airbnbのコミュニティとの良好な関係が地域活性化につながっているようだ。
【参照ページ】Airbnb Action | Sharing Data on the Airbnb Community in Copenhagen
(Livhub編集部 佐々木 久枝)
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