Airbnbを利用して旅行する多くの人々が、ホテルに宿泊するよりもAirbnbのほうがリーズナブルに滞在できると考えているが、実際のところはどうなのだろうか?そんな疑問に答えるべく、バスチケットの比較・予約サービスを展開する米Busbudは2月18日、世界主要22都市におけるAirbnbの平均宿泊価格とホテルの平均宿泊価格を比較した調査結果を公表した。
同調査の結果、22都市中16都市においてはホテルよりもAirbnbの平均宿泊価格のほうが安かったものの、バルセロナやサンフランシスコなどを含む6都市においてはホテルよりもAirbnbの平均宿泊価格のほうが高くなっていることが分かった。
同調査は、北米13都市を含む世界22都市を対象として、Airbnbに掲載されている218,980物件の平均宿泊価格と、ホテル予約サイト大手のBooking.comに掲載されている2015年前期における全ホテルの平均宿泊価格を比較調査したものだ。
ロンドンやパリ、ベルリン、ニューヨーク、シアトルなどの16都市ではAirbnbの平均宿泊価格のほうが安く、最も宿泊価格に差があったのはロンドンで、Airbnbのほうが約108米ドル安かった。また、パリもAirbnbのほうが約104米ドル安く、ニューヨークでは約81米ドル安かった。
一方で、Airbnbの平均宿泊価格のほうがホテルよりも高かったのはバルセロナ、オースティン、サンディエゴ、ナッシュビル、ニューオーリンズ、そしてサンフランシスコの6都市で、最も差があったバルセロナの場合、Airbnbはホテルに比べて約139米ドルも高かった。また、Airbnb発祥の地でもあるサンフランシスコでは、Airbnbのほうが約3米ドル高かった。

さらに、BusbudはAirbnbで掲載されている部屋タイプ別(個室・シェアルーム・まるまる貸し切り)に、22都市の中でもっとも宿泊価格が安い都市ベスト5を公表した。個室の平均宿泊価格がもっとも安かったのはマドリッドで、約39米ドルだった。また、シェアルーム、まるまる貸し切りタイプの場合もっとも安かったのはベルリンで、シェアルームの場合は約35米ドル、まるまる貸し切りの場合は80米ドルだった。

今回の調査結果から、一般的な予想とは裏腹に一部の都市ではAirbnbのほうがホテルよりも宿泊価格が高くなっていることが分かった。ただ、Airbnbとホテルではゲストが旅行に求める体験が異なることもあり、単純に価格だけを比較するのは難しい側面もある。むしろ、Airbnbのホストにとっては一般のホテルでは提供できないような付加価値やストーリーをいかに自身の物件に作り出し、価値を感じてもらうかが重要だ。
【参照記事】Comparing Airbnb and Hotel Rates Around the Globe
(Livhub ニュース編集部)


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