2019年春節の訪日旅行人気急上昇ランキング、1位は熊本。スカイスキャナージャパン調べ

国内外の航空券・ホテル・レンタカーの比較検索サービスを提供するスカイスキャナージャパン株式会社は2月5日、「2019年春節 訪日旅行で人気急上昇の旅行先トップ5」を発表した。

同調査では、春節(旧正月)期間中のインドネシア・韓国・シンガポール・台湾・中国・ベトナム・マレーシア・香港のアジア8エリア発・日本行きの往復航空券の予約状況を昨年と比較している。その結果、日本でもっとも伸び率が高かった都道府県は、+97.4%と約2倍の伸び率をみせた熊本県だ。そして2位は伸び率+64.7%(約1.6倍)の愛媛県、3位は+23.1%(約1.2倍)の香川県、4位は+22.3%(約1.2倍)の宮城県と続き、5位は+18.1%(約1.2倍)の宮崎県だった。

2019年春節 訪日旅行(インバウンド)で人気急上昇の旅行先トップ5

順位 都道府県名 伸び率
1 熊本県 97.4%
2 愛媛県 64.7%
3 香川県 23.1%
4 宮城県 22.3%
5 宮崎県 18.1%

まず熊本県は、旅行者の居住国別では香港からの予約がもっとも伸びており、香港のLCC・香港エクスプレスが2018年5月に熊本-香港線を定期便化するなど、アクセスの向上が大幅な伸びにつながったとみられている。また、韓国のLCC・ティーウェイ航空が2018年11月に熊本-大邱線で定期便を就航したことなどから、韓国からの予約も好調だ。

続く愛媛県は、日本最古の温泉といわれる「道後温泉」や、サイクリングコースとして知られる「しまなみ海道」など訪日客にも人気の観光地を擁している。主要空港の松山空港には上海線・ソウル線の2つの国際線が就航したほか、2018年10月にチェジュ航空の松山-ソウル線が増便したこともあり、スカイスキャナーでは韓国在住者による予約がもっとも伸びている。さらに、2019年にはエバー航空による松山-台北線の解説も発表されており、四国や瀬戸内地方の周遊旅行の玄関口としても、今後利用者が増加すると予測されている。

そして、香川県は、2018年10月に韓国のLCC・エアソウルが高松-ソウル線を毎日運行へ増便したことなどが寄与し、韓国からの予約がもっとも増加している。高松空港には、ソウル・上海・台北・香港の4路線が運航しており、四国観光のハブとして利用されている。

さらに、宮城県は、2017年9月にPeach Aviationが仙台空港を拠点化し、仙台-台北(桃園)線を就航した。タイガーエア台湾も2018年10月に台北線を週2回から5回へ増便するなど、アクセスがよくなるにともない、台湾の利用者による予約が好調だ。

最後に、宮崎県では、2017年12月、初のLCC国際線としてイースター航空が宮崎-ソウル線に就航したことなどから、特に韓国在住者の予約が順調に伸びている。

同調査は、2019年の中国の春節期間である2月4日から10日におけるスカイスキャナー経由の予約座席と、2018年の春節期間である2月15日から21日における予約席数(各年1月25日時点)を比較し、目的地の空港ごとに集計、都道府県別にランキング化したものだ。なお、2018年の予約数が中央値を下回る都道府県は除外している。

交通ルートの整備が進むことで、多くのアジアからの訪日客が、従来の観光スポットだけではない日本の旅を楽しめるようになってきた。地域活性化に取り組む地方の自治体や事業者にとっては絶好の追い風だ。宿泊場所に加え、近ごろ注目の集まる「体験」サービスの提供などが、今後の観光の要となりそうだ。

(Livhubニュース編集部)

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