米個人向け保険大手のオールステートは8月25日、新たにミシガン州にて民泊ホスト向けの保険サービスの提供を開始すると発表した。民泊ホスト向けに家財保護の保険サービスを提供するのは大手保険会社として初となる。
同社は、ホームシェアリングの普及に伴い、一時的に自身の部屋を貸し出すホストを保護するための新たな保険に対する需要が高まると見て、今回のサービス開始にいたった。ホームシェアリングの市場は今後数年間で4倍に拡大すると見込まれており、それに付随してホスト向け保険市場の拡大も想定される。
オールステート・ミシガン州の販売責任者を務めるGary Heslinga氏は「住宅保険は部屋の貸し出し時に起こりうる損害の多くをカバーできるものの、この保険はゲストが起こす可能性のある個人所有物の破損や盗難といった予期せぬ出費からホストを保護する上で役立つだろう」と語る。
オールステートが発表した民泊ホスト向けの保険HostAdvantageSMは、一般的な住宅所有者向け保険ではカバーしきれない部分も含むものとなっており、部屋の貸出期間ごとに最大1万米ドルまでの保険が適用される。また、この保険は同社の住宅向け保険に年間約50米ドルを追加で支払うことで適用可能とのことだ。サービス開始は2017年見込み。
また、同社は保険の申込有無に関わらず、ホームシェアリングを行うホスト向けの留意点として、家の中に貴重品やゲストの滞在時に使用してほしくない家庭用品類を保管するオーナー専用の収納場所を作ること、自宅にある個人所有物リストなどを作成し、更新を怠らないこと、同社が無料で提供している「デジタルロッカー」というツールを利用し、ネット上で自身の所有物リストを保存し管理すること、などを挙げている。
民泊の普及に伴い、日本でも今後は民泊ホストおよびゲスト向けの保険市場が拡大していくことが予想される。保険サービスは民泊周辺サービスの中でも最も期待される市場の一つであるだけに、今後の動向に注目したいところだ。
(Livhub 編集部 佐々木 久枝)


最新記事 by Livhub 編集部 (全て見る)
- 富山市のホテル「リバーリトリート雅樂倶」伝統と新技術を取り入れ一部客室をリニューアルへ - 2023年3月7日
- 台湾の“昔ながら”を体験できる。山奥のビレッジ「台湾原住民族文化園区」 - 2023年2月21日
- 【3/2〜3/4】循環型経済・脱炭素の最先端事例を学び、サステナブル経営のアイデアを見つけるワーケーションin山梨 - 2023年2月14日
- 再エネで自給自足する町に泊まる。日本初の電力消費量実質ゼロ「ITOMACHI HOTEL 0」2023年春に開業予定 - 2023年1月30日
- より深く旅先を味わうために。オランダ発の人と文化をつなぐプライベートツアー会社「Withlocals」 - 2023年1月27日