米民泊サイト最大手のAirbnbは8月8日、イタリア第二の都市ミラノを擁するロンバルディア州にて、ホームシェアリングに関する新たな条例が施行されたと公表した。同条例は宿泊業者とホームシェアリングを行う一般の人々を明確に区別するもので、個人は自由に部屋を貸し出せるようになる。Airbnbはこの条例によりロンバルディア州に大きなメリットがもたらされ、明確かつシンプルな条例を定めたことでAirbnbのホストをより一層サポートできる環境が整ったと条例の施行を歓迎した。
今回の条例改訂により、ロンバルディア州の住民は Airbnbをはじめとする民泊プラットフォームを活用して自由にゲストに対して自宅を提供できるようになる。ホームシェアリングは非商業的な活動として分類され、民泊ホストは屋外標識の設置など宿泊業者に課される義務を免除される。
今回開始された同条例は2015年9月に発表されたもので、ロンバルディア州はイタリアにおいて個人によるホームシェアリングを推進する先駆けとなった。同条例が施行される以前は、ホームシェアリングを合法的に行おうとする場合、住民は物件の登録や標識の設置など複雑な手続きを踏む必要があり、手続きの簡素化が望まれていた。
Airbnbは今回の条例施行にあたり、「ホームシェアリングは地元で暮らす何千人もの人々の経済的支えとなっており、地域に新たな旅行者を迎えることができ、利益をもたらすシステムだ。Airbnbはこのロンバルディア州の規則改定により、地元のホストたちがホームシェアリングを容易に実施できるよう協働できたことを誇りに思っている」と同州の取り組みを賞賛した。
Airbnbが今年の初めに公表したデータによると、Airbnbはイタリアおよびミラノにて2015年の間に34億ユーロの経済効果を生み出しており、98,400もの雇用を支援したとのことだ。昨年Airbnbを利用してミラノを訪れたゲストは456,000人にのぼり、ミラノのホストらは合計4,800万ユーロの収入を得て、ミラノへ訪れたゲストは2億2900万ユーロを消費した。また、ミラノのホストは平均して年間33日部屋を貸し出し、2700ユーロの収益を得ているという。
【参照記事】Simple Home Sharing Rules in Lombardy
(Livhub編集部 佐々木 久枝)
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