米民泊サイト最大手のAirbnbと韓国中部、忠清南道(チュンチョンナム)の知事を務める安熙正氏は8月7日、同地域の農村観光振興に向けて、第97回国民体育大会の開催にあたり新たなパートナーシップを締結すると発表した。
具体的には、忠清南道は国民体育大会の開催期間中に近辺地域へ滞在する旅行者に向けてAirbnbの使用を奨励し、国内外からの観光客に対して農村観光資源と宿泊施設に関する情報を提供する。また、国民体育大会の参加選手だけでなく一般観光客に向けても地元の文化や観光スポットを伝えるための販促イベントを実施するほか、ビッグデータを活用して農村地域の観光やホームステイ施設の質向上も図る。
今回の提携にあたり、安熙正氏は「この覚書は観光へのダイナミックなアプローチであり、自治体が地元の人々も国民体育大会の一員として参加するよう促す新たな方法でもある。そしてこの覚書は、宿泊施設や観光インフラのための私達の現在のニーズを満たすだけでなく、新しい時代の観光産業と経済パターンを長期的に創っていくものだ。」と述べた。また、安知事も「私たちの相互協力として地域経済の改善を推進すると共に、地元の人々の所得も増加していくことを願っている。」と付け加えた。
Airbnbアジア太平洋地域、公共政策のディレクターであるマイク・オージル氏は「知事は、大成功を収めている国民体育大会のための基盤を設定した。そしてAirbnbは、世界中のAirbnbゲストコミュニティとホストが韓国の農村観光の促進剤になることを楽しみにしている」と語った。
2016年6月1日付のAirbnbのデータによると、韓国におけるAirbnbのホスト数は約8,000人となっており、物件数は17,000部屋にもおよんでいる。韓国のアウトバウンドのゲスト数は95.8万人、インバウンドゲスト数は55.9万人となっており、ゲスト数の増加率は前年比170%に達している。忠清南道の事例のように、Airbnbをはじめとする民泊サービスは地方活性化の切り札としても大きな可能性を秘めている。
【参照記事】GOVERNOR JOINS WITH AIRBNB TO PROMOTE RURAL TOURISM
(Livhub 編集部 佐々木 久枝)
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