Airbnbは7月、スーパーホストプログラムが5周年を迎えたことを記念し、日本で活躍する方を含む5人のスーパーホストの紹介とともに、スーパーホストであり続ける秘訣と題したレポートを初めて公開しました。
Airbnbのスーパーホストとは、ゲストをすばらしいホスピタリティで迎え入れ、他のホストの模範となる経験豊富なホストのことで、Airbnbではこうしたホストを独自の基準をもとに、四半期ごとに自動で認定しています。同プログラムは2014年に開始し、この間に世界中で3,000人以上のホストが四半期ごとの審査を連続で20回クリアしています。
なお、スーパーホストのステータスは過去5年間に140万人のホストが獲得しており、性別ごとにみると男性が40%、女性が59%、性別非公開が1%でした。また、スーパーホストの平均年齢は46歳で、スーパーホストでないホストの平均年齢は42歳でした。
国別にみるスーパーホストのデータ
オーストラリア | 日本 | 英国 | インド | 韓国 | |
---|---|---|---|---|---|
スーパーホストの平均年齢 | 51歳 | 49歳 | 43歳 | 41歳 | 45歳 |
スーパーホスト以外の平均年齢 | 43歳 | 43歳 | 41歳 | 40歳 | 42歳 |
男性 | 30% | 68% | 63% | 58% | 55% |
女性 | 70% | 32% | 37% | 42% | 45% |
今回はAirbnbが公表したスーパーホストの紹介レポートの内容をお届けします。
オーストラリア・ウーラミア在住のLarrelleさん
Larrelleさんとご主人は内向的な性格でありながらも、オーストラリアで人気のビーチタウン「ハスキッソン」のすぐ近くにある20エーカーの牧場のなかに所在する広々としたゲストコテージをAirbnbで貸し出す冒険に乗り出しました。このコテージに訪れるゲストは、3頭の馬と野生のカンガルーの群れと一緒に生活します。
Larrelleさんは「はじめてみると、とても自然に感じたので驚きました。普段は人付き合いが少なく、どちらかといえば動物と一緒にいることが好きなのですが、さまざまな人と知り合ったり、ゲストの冒険話を聞いたりして私たちの生活を共有することが本当に楽しいのです。私たち家族や動物と一緒に過ごしているゲストの笑顔を見れるのが私の喜びです。特に子どもたちの反応を見るのが楽しみですね。馬やカンガルーどころか、犬も飼っていない家庭もあるのですから」と話します。
そして、20回連続スーパーホストステータスを維持できている理由については「リスティングが人気の旅行先からそう遠くなく、かつ喧騒から離れてくつろげるお部屋をゲストに提供できているからだと思います。また、希望に応じて、のんびりゆっくりと自然に溶け込むような農場生活も体験できます。動物に一緒に餌をあげるゲストもいれば、馬の毛のブラッシングを手伝ってくれるゲストもいます。窓の外でカンガルーがぴょんぴょん跳ねている音で目覚めるゲストもいますよ。こんなことって、どこでもできる体験じゃないでしょう?」と語りました。
人気観光地にほど近い場所で、静かにゆったり過ごしながら自然や動物に触れあい、農場で生活する体験ができるコテージには、Larrelleさんのおもてなしも相まってゲストを引き込む特別な魅力があるようです。
イギリス・ペンザンス在住のVickyさん
VickyさんとパートナーのJoeさんは2006年にロンドンを離れ、海の近くにレコーディングスタジオを構えて自身の音楽レーベルをはじめる夢を実現するため、コーンウォールの入り組んだ海岸沿いにあるペンザンスに引越しました。そして、お二人は見事なビクトリア朝時代の石の家を購入し、ユニークなスタイルのアンティーク家具や楽器をはじめ、いろいろなものをそろえました。そこで一緒に働くミュージシャンに家を解放することがとても楽しかったことから、お二人はAirbnbホストをはじめました。
Vickyさんはスーパーホストステータスを20回連続で獲得できた理由について「今となっては『家』となったこの街の美しさをゲストに説明するのが大好きだからこそ」だと話します。ゲストの中には、収録スタジオ内を歩きまわり、運よく演奏中のアーティストに会うユニークな経験をした方もいるとのこと(ゲストには海外ツアーに出るほど有名になった方もいるようです)。
そして、Vickyさんはそれ以上におもてなしを通じたゲストとの個人的なつながりを楽しんでおり、そのことについて次のように語りました。
「ゲストにはおいしくて健康的な朝食を作っています。人生について話をしたり、希望があればこの街のおすすめをシェアしたりもしますよ」
「お互い、自然なつながりを感じることもあります。 朝食を食べながら2時間も話に夢中になった後、ゲストが『そういえばコーンウォールを見て回るためにここに来たんだっけ』なんて気づくこともあるんですよ」
静岡県藤枝市在住のダイスケさんとヒラさん
ダイスケさんとヒラさんは、静岡県藤枝市近隣の、息をのむほど美しい農村にある伝統的な日本家屋を購入し、ホストとして旅行者を受け入れ、地域の文化を紹介したいという夢を抱いていました。しかし、その地域では、昔から家は家族の間で代々受け継がれていくものであり、お二人は売りに出される家をみつけるのは難しいことを知っていました。
そんなお二人がみつけた当時、とても荒廃していた築96年のこの家には、今では世界中からゲストが訪れます。苦労をともなう改修の結果、地元の案内人がいなければできないような体験ができるだけでなく、あまり知られていない日本のさまざまな一面をゲストに紹介する機会をつくり、さらに田舎の魅力を発見できる場へと生まれ変わったのです。
スーパーホストプログラムの開始以来、ゲスト一人ひとりに合わせたユニークなおもてなしが好評のダイスケさんとヒラさん。
「ゲストが到着する1週間前に、どんなことに興味があるのかを知っておくために連絡を取ります。そして、最寄りの駅で出迎えて、家に向かう途中で少し辺りを紹介します。田んぼ、竹林、緑茶畑、村…ゲストとの最初のつながりを作る良い機会です」とダイスケさんが話すと、「その後、食料品店での買い物を手伝います。全部日本語なので」とヒラさんが続けます。また「ほとんどのゲストは、私たちの手作りの夕飯を食べてくれます」とも話しました。
ダイスケさんとヒラさんは、ホスティングに加えて竹林業も営んでいます。その竹材を使って地元の職人さんが、バスケット、ランプシェード、バッグなど伝統工芸品をつくっています。そして、ゲストは竹の伐採の体験や、ダイスケさんと一緒に竹編みワークショップに参加することができます。
「心からつながりを感じる人もいるんですよ。 あるゲストは、地元から持ってきたお茶をお土産にくれた上、『Airbnbで宿泊したのはこれで32回目だけど、こんな素晴らしいおもてなしを体験したのははじめて』と言ってくれたんです。それを聞いた途端、あまりに嬉しくて泣き出してしまったんです。ちょっと恥ずかしかったけど」
その体験はお二人が誇りに思う文化を共有できるだけでなく、地元の人にとっても世界中から訪れるゲストとの触れ合いを体験できる素晴らしい機会なのです。
韓国・広州市在住のYoungheeさん
ビジュアルアーティストのYoungheeさんと夫のDongwookさんは、アメリカと日本での子育てを終えて韓国に戻ってきたとき、芸術家としての二人のビジョンを表現するユニークでモダンな家を建てることにしました。
その名はレモンハウス。アートギャラリー、広域市郊外の広大な景色、そして最上階のスイートルームにある独特なレモン型の窓が特徴です。「レモンは私が作品作りでよく使うモチーフです。気持ちを明るくしてくれるし、孫たちはここで遊ぶのを楽しんでくれます」とYoungheeさん。
YoungheeさんとDongwookさんは、海外で暮らす経験があったからこそAirbnbホストになる勇気があったといいます。そして、20回連続スーパーホストのステータスを維持しました。
Youngheeさんは「夫と私はシンプルな生活を送っていました」と話し、「さまざまな職業や世代の人と出会う。これこそわくわくするアイディアだと思ったのです。自分の経験を共有できるし、ほかの人にも夢を追い続ける勇気を与えることもできると思いました」と続けました。
Youngheeさんのホストとしての一日は、摘んだばかりの野の花で家を飾り、おいしい朝食を用意することからはじまります。また、ゲストが好みに合わせて地域の文化や自然を体験できるよう、手伝うことも日課です。ゲストレビューを読むと、なかには二人に食料品の買い物に連れて行ってもらったことや、博物館を案内してもらったこと、ハイキングに連れて行ってもらったことなどが記されています。
Youngheeさんは「私にとってホスティングは、宿泊先を提供するだけのものではないんです。ホスティングは文化的な交流であり、人々への奉仕だと思っています。私たちの心もホスティングをすることによって癒されるのです」と、Airbnbホストとして活動することの魅力について語りました。
インド・ニューデリー在住のNalinさん
ソフトウェア開発者としてこれまで約45か国に出張してきたNalinさんは、従来の企業経営型ホテルに飽きてしまい、家にいるように感じられるAirbnbのリスティングに宿泊するようになりました。そして、宿泊する先々でたくさんの興味深い人々に出会ううちに、故郷のニューデリーでゲストを迎えてお返しをしたいと思い、ホストとして活動することにしました。
「いざホスティングをはじめてみると、思っていた以上に熱意を持つようになりました」とNalinさん。「私自身、根っからの旅人です。ホスティングや旅行を通じて、世界各地ほとんどの主要都市に友達ができました」と語ります。
そして20回連続でスーパーホストに認定されたNalinさんは、ステータスを継続して獲得できた理由について「ゲストとのつながりを築き、素晴らしいおもてなしを提供したいという気持ちが強いから」だと話します。
「たとえ5日間の滞在でも、ゲストにとってはここが『我が家』だと感じてもらえることを願っています。予約した宿泊先に遠くから来た、ただの旅行者ではなく、ここには居場所があるのですから」
Nalinさんは、Airbnbでホスティングするうちに、当初貸していた一部屋からリスティング数を増やし、今では8つのアパートを自ら管理するようになりました。花やAmazon Echoなどのアメニティを用意するほか、ゲストの希望に応じた案内や交流を心がけ、Airbnbホストとしての活動を続けています。
Airbnbのホストになろう!
Airbnb(エアビーアンドビー)は世界最大手のバケーションレンタルサービスです。2008年にアメリカのサンフランシスコでスタートしたサービスで、2019年3月時点で世界81,000の都市に600万件以上のリスティングが掲載されています。Airbnb設立以来、2019年3月末までにAirbnbのホストが得た収益は約6兆5,000億円を超え、Airbnbを通じてゲストがチェックインした回数は5億回を突破するなど、民泊サイトとして多大な実績を持っています。ホスト保証で最大1億円の補償もついており、ホストは安心して物件を貸し出すことができます。これから新たに民泊ホストとして活躍したいオーナーや事業者の皆様は、ぜひAirbnbに登録し、ホストとして多くのゲストに素敵な時間を提供してみてはいかがでしょうか。
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(Livhub編集部)
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