全国にある民家などの駐車場や空き地を、車中泊・テント泊スポットとして検索、予約、決済できるシェアサービス「Carstay(カーステイ)」を運営するCarstay株式会社は9月13日、10月下旬よりキャンピングカーを含む車中泊可能な「バン(VAN)」などの車を共用・シェアできる新サービス「バンシェア」を開始することを発表した。
「バンシェア」は、キャンピングカーを含む車中泊仕様のバンを、使わない間は使いたい人にシェアしたい「ホルダー」と、必要なときに好みのバンを使ってバンライフを楽しみたい「ドライバー」とをマッチングする新しいカーシェアサービスだ。
同サービスでは、利用者が旅の企画や車の手配、体験・宿泊拠点の予約を同一サービス内で行えることはもちろん、共同使用契約になることから、従来のキャンピングカーをレンタルするよりも比較的安価に利用することができる。なお、バンの登録は無料で、荷台や後部座席で大人1名以上が快適に車中泊できることが条件となる。
「バンシェア」のサービスを開始する背景には、キャンピングカーの遊休期間が長いことがあげられる。一般社団法人日本RV協会によると、キャンピングカーの国内保有台数は11万2,500台と右肩上がりで、過去15年間で2倍も伸びている。しかし保有者は、年間平均25日程度しか本来の目的に使用しておらず、残りの日数は遊休状態にあるという。
同社は、車中泊仕様のバンの保有台数について、全国各地で200~300万台と推定しており、「バンシェア」のサービスを提供することで、保有者は自身のキャンピングカーをシェアすることで得られる収入を維持管理費などに充てることができると考え、同サービスの開発に至った。
2019年1月より開始した「Carstay」のサービスは、旅の趣向や暮らしの多様化により多くの関心が寄せられ、車中泊スポットは現在、全国約120か所にものぼる。しかし「車中泊をしてみたいが車中泊可能な車を持っていない」というユーザーの声も集まっていたという。
このたびの「バンシェア」の開始により、利用者は従来の車や宿泊施設を利活用した旅行では味わえないユニークな移動と宿泊を体感できるほか、公共交通機関では行きにくい観光スポット巡りをする敷居が低くなることでそうした土地への旅が促進され、さらに旅の楽しみが広がりそうだ。
なお、Carstayは「バンシェア」のサービス発表を記念し、10月15日までの期間中に事前登録したドライバーに「バンシェア」の10%割引クーポンを配布している。クーポンは2020年2月28日まで、1回使用できる。
今後、同社は2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会開催までに、新たな宿泊の選択肢として「バンシェア」を利活用した「Carstay」スポットでの車中泊が広がるよう、「バンシェア」のバン台数を100台以上、車中泊スポット数1,000か所の登録を目指す。また、車旅、車中泊など車を介した「VANLIFE」という世界観の浸透に向け、サービスプラットフォームの提供、提案、構築を実施する方針だ。
【サービスサイト】バンシェア
【参照ページ】ドライバー事前登録フォーム
(Livhubニュース編集部)
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