熊本県で活躍するAirbnbスーパーホストが語る民泊の魅力

Airbnb(エアビーアンドビー)は12月1日、熊本県にてAirbnbインバウンド旅行者「ホームステイ」セミナーを開催しました。同セミナーは熊本県でイベント民泊を経験した後、住宅宿泊事業法や旅館業法の許可を取得して本格的に民泊運営を検討している人を主な対象として行われ、会場には約80名が集まり、賑わいをみせました。そのなかで、熊本県でAirbnbスーパーホストとして活躍するYayoiさん(以下、やよいさん)が、Airbnbホストを始めたきっかけや民泊の魅力などについて話しました。その内容をお伝えします。

やよいさんのプロフィール

2018年12月1日に福岡で行われたAirbnbセミナーに出席。その後、Airbnbで民泊ホストを始めるためのフォローを受けながら、住宅宿泊事業法の民泊の届出方法やAirbnbの登録の方法を学び、政府公式民泊制度ポータルサイト「minpaku」にて住宅宿泊事業の届出を完了。2019年3月にAirbnbにて民泊運営を開始し、7月にAirbnbスーパーホストに認定。

やよいさんが民泊運用を検討しはじめたきっかけ

やよいさんは4階建てのビルに住んでいます。1階、2階がお父様の仕事場、3階が両親の住居、4階がやよいさん家族の住居でした。2015年にご両親が亡くなってから、時を経て、どうにか空き部屋を活用できないかと考えるようになりました。

賃貸での貸し出しも検討しましたが、空き部屋に置いてある家具の処分などの対応が必要になること、また貸し出し期間中は部屋への立ち入りができないことなどに抵抗感があり、活用方法を模索していました。

そうしているうちにやよいさんの友人が民泊を始めたと聞き、興味を持って調べ始めたところ、福岡県でAirbnbの民泊セミナーが開催されることを知りました。

やよいさんがはじめてゲストを迎えるまで

福岡県でのAirbnb・民泊セミナーには、「無料だし、民泊についてはそれほど詳しくないから、まずは話を聞いてみようか」くらいの気軽な気持ちで参加しましたが、そのときに聞いた民泊ホストの話をきっかけに「やってみたい」と強く思うようになりました。また、同時に「どうやって予約が入ってくるんだろう」「言葉はどうしよう」「宿泊料のやり取りはどうなっているのか」などの不安もあったといいます。

これらの抱えている不安をAirbnbに相談したところ、Airbnbから宿泊施設の管理とゲスト対応を手伝う「補助ホスト」を紹介してもらい、リスティング(部屋)の写真の手配も含めて物件の掲載準備等を進めることができました(参照:補助ホストとは)。そして、言語面については、日本語以外の言語でメッセージが送られてきても、Airbnbメッセージ欄にある「翻訳」ボタンで日本語に変換できるので、心配もほとんどなくなりました。さらに、宿泊料についてもAirbnbのシステムで精算してくれるため、「こんなに簡単にできるんだ、ありがたいなぁ」と思ったそうです。

やよいさんが運営する民泊の形態

やよいさんはワンフロア丸々貸し切りの家主居住型民泊を運用しています。お風呂やトイレといった水回りのスペースはホストとゲストが別々で使うことができ、また玄関も、住居と貸し出している部屋で別々にあります。

ゲストには出迎えと見送り以外は自由に過ごしてもらい、チェックアウトの際の鍵の受け渡しは郵便受けに入れてもらう形態で運営しています。ゲストの見送りができないときでも、「くつろげましたか」「熊本での旅はいかがでしたか」といった手紙をゲストの母国語で書いたり、子連れの家族には少しばかりのおやつを日本の土産として子どもに持たせるなどして、「宿泊してくれてありがとう」という気持ちをゲストに伝えています。そうした気遣いがゲストに心の交流を感じてもらえるきっかけになり、スーパーホストに認定されるほどのレビューも獲得しています。ちなみにゲストは旅行計画を立ててから来日する東アジアの大家族が多いそうです。

ご主人が積極的に!民泊運営の思わぬ副次効果

民泊を始めた当初は、ご主人主体ではなく、やよいさんご自身ですべて進めていくのだろうと感じていたそうです。しかし、民泊で貸し出す予定のご両親の部屋をご主人と一緒に片づけていくうちに、ご主人にも民泊を運営したい気持ちが芽生えたといいます。

そして、Airbnbに部屋を掲載するとき、もともと民泊ホストとしてやよいさんだけを登録しようと思っていたところ、ご主人も含め「やよい&のりゆき」として登録することになりました。

その後、実際に運営を始めてからは主にやよいさんがゲストを出迎えていましたが、あるとき、ご主人が代わりに対応した際に、ゲストからいいレビューが届いたそうです。それに「味をしめた」ご主人はゲストに対して思いついた英単語で話すなどしてコミュニケーションを図り、積極的に運営に関わるようになったといいます。

例えば、ゲストのチェックアウト後に清掃する際、民泊の運営を始めるまではほとんど掃除をしてこなかったご主人が積極的に掃除機をかけるようになり、親戚からも「活き活きしてるね」と声をかけられ、やよいさんも「ほんとに変わったなぁ」と実感しているそうです。

英語ができなくてもコミュニケーションはなんとかなる!でももっと交流を深めたい!

英語を話すことができないというやよいさんでも、簡単な英単語とジェスチャーを組み合わせれば、7割くらいは伝えられている感触があるといいます。しかし、そんなやよいさんも、民泊の運用を続けることでもっとゲストと交流を深めたいと思い、11月から英会話教室に週に3回通うようになりました。さらに、宿泊だけでなくAirbnbが提供する「体験」にも取り組みたいと考えており、毎日楽しく過ごしていると話していました。

やよいさんは直近のエピソードのひとつとして、2019女子ハンドボール世界選手権大会の熊本県での開催にともない宿泊していたルーマニアのチームサポーター8名との交流の様子について話してくれました。

当日、会場まで車で送っていたやよいさんは、英語でおすすめの寿司屋を質問されたことがわかり、ジェスチャーで回転寿司屋のことを教えたところ、とても喜んでくれ、その回転寿司屋に案内して食事をすることになったそうです。

このように、ゲストとの交流を深めたいという思いが、やよいさんの活き活きとした生活につながっています。

編集後記

「これからもっとゲストとの交流を深めたい。日々、ゲストを迎えるなかで、熊本県や日本のすばらしさを再発見することもあるので、気づいた素晴らしさをもっと広めていきたい」と話していたやよいさん。

やよいさんがAirbnbのセミナーに参加して、民泊ホストとしての活動を始め、Airbnbのスーパーホストとして、セミナーで体験談を語るまで1年。その短期間で劇的に生活環境が変わり、活き活きと暮らしている様子が伝わるやよいさんのお話とあたたかな表情が印象に残りました。

住宅宿泊事業法の届出住宅数は2019年11月14日時点で日本全国で19,783件、熊本県では45件です。やよいさんの体験談を通じて、やよいさんのようにゲストとの交流を深め、活き活きとした生活をしてみたいと思った方は、ぜひ民泊ホストとして、新たな生活を始めてみてはいかがでしょうか。

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(Livhub編集部)

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Livhub 編集部

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