産経新聞の6月3日の報道によると、京都市議会はマンションなどの一般住宅に観光客らを有料で泊める「民泊」の規制緩和が検討されていることを受け、地域の現状に応じた運用ができる法制化を国会などに求める意見書を賛成多数で可決した。
民泊をめぐっては政府の規制改革会議が住居専用地域での営業を容認する答申を出している。厚生労働省なども同様のルール案を示し、将来的には新法を適用する方向で検討を進めている。
意見書は、市民から騒音などの苦情が多く寄せられているとして「ホテル・旅館に準じたルールを設けること」、「地域の現状に応じて運用できる法制化を早期に進めること」の2点を求めた。地域住民の生活環境を守ることや民泊の管理責任者を明確にする狙いがあり、市町村条例などで民泊営業を限定または禁止することや民泊の運営者を指導することができるようになる。
全国的には、長野県軽井沢町と東京都台東区で事実上民泊を禁止しているほか、35自治体が条例でフロント設置を義務付ける等、自治体独自の動きは以前からあるため、自治体ごとに営業を限定する条例を制定することや民泊の運営者を指導することを想定している。
この日の市議会では、共産党が「市民の不安払拭にはならない」と意見書に反対した。
民泊をめぐっては、政府と自治体の温度差がある事例がみられるが、政府が自治体に歩み寄る形となるのか、今後の動向が注目される。
【参照ページ】「民泊、地域に応じ運用を」 京都市議会が国への意見書可決
【参照ページ】5月市会意見書・決議
(Livhubニュース編集部 平井 真理)


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