各紙の報道によると、旅行口コミサイト世界最大手のTripAdvisor(トリップ・アドバイザー)が、英国ロンドンに本拠を置く民泊仲介サイト大手のHouse Trip(ハウス・トリップ)を買収することが4月27日、分かった。なお、買収額の詳細については公表されていない。
HouseTripは2010年にロンドンで設立された民泊仲介サイトで、現在スイスのローザンヌ、ポルトガルのリスボンにも拠点を持ち、ヨーロッパを中心に世界で約30万件の物件を掲載している。HouseTripはIndex Ventures、Balderton Capital、Accel Partnersらから約6000万米ドルの資金調達を受けていたが、2012年以降は資金調達を行っておらず、投資家らは上場ではなく大手企業への売却によるイグジットを目指していたようだ。
TripAdvisorは既にアジア圏に強いFlipkey、ヨーロッパ圏に強いHoliday Lettings、スペイン語のNiumba、北米圏に強いVacationHomeRentals.comの4サイトを買収しており、バケーションレンタル領域の強化を進めていた。今回新たにHouseTripを買収したことで、グローバルの民泊物件ネットワークをさらに強化することになる。今後、Trip Advisorとしてこれらのブランドをどのように統合し、バケーションレンタル市場でのプレゼンスを高めていくのか、注目が集まる。
世界中で民泊を利用する旅行者が増加する中、最近では大手企業による民泊仲介サイト運営会社の買収が相次いでいる。昨年12月にはオンライン旅行予約最大手のエクスペディアがHomeAwayの買収を完了、今年の4月にはフランスホテル大手のアコーホテルズグループが英国発の民泊仲介サイトOneFineStayを買収して話題を呼んでいた。
ホテル業界や旅行プラットフォームが民泊事業に参入しはじめていることで、両者の境目も徐々にシームレスになりつつある。旅行を計画するユーザーがホテルや民泊物件を同じプラットフォーム上で検索し、両者を比較しながら予約するという行動もより一般的となりそうだ。
【参考記事】TripAdvisor acquires HouseTrip as home-rental market consolidates
【参考記事】TripAdvisor Buys European Vacation Rental Site HouseTrip
(Livhub ニュース編集部)
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