スウェーデンの公式観光機関Visit Swedenが世界最大手民泊サイトAirbnbと提携し、5月22日よりスウェーデンの国全体がAirbnbのリストに掲載された。
今回の提携により、Visit Swedenはスウェーデンの歴史ある自然享受権を活用し、最南端のスミーガフック岬から北部3国国境付近の荒野までの自然豊かなスウェーデンの魅力をAirbnbで検索可能にした。国全体がAirbnbに掲載されるのは、かつてないユニークな試みだ。
スウェーデンにおける自然享受権とは、個人が所有する非公開の庭や作物が植えられている耕作地以外の公有の土地に限り自由に立ち入ることができる権利で、すべての人に保障されている。具体的には誰でも自然に立ち入り、散歩やサイクリング、キャンプなどを楽しむことができる。ただし、自由に立ち入る者の義務として「傷つけたり、壊したりしない」ことが大原則であり、これはAirbnbのリスティングに対する理念と共通する部分でもある。
Visit Swedenの米国カントリーマネージャ―、ジェニー・カイザー氏は、同提携について以下のように述べている。
「こうした自由な楽しみ方ができるのは、スウェーデンの憲法で「自然享受権」が保障されているためです。この権利があることで、スウェーデンではさまざまな自然体験を楽しみ、美しい自然を心ゆくまで満喫することができます。スウェーデンには高い山に深い森、美しい島々、静寂に包まれた草原などあらゆる自然があります。今回Airbnbと協力して、スウェーデンを訪れるすべての人を歓迎し、自然享受権を通じてスウェーデンの素晴らしい自然を皆さんに共有してもらうことができます。」
そして、Airbnbの北欧地域担当ゼネラルマネージャー、ジェームズ・マクルア氏は以下のように述べている。
「スウェーデンをAirbnbに迎え、あらゆる人がAirbnbでスウェーデンを探求できるようになったことを非常に嬉しく思います。今回の提携は、国の公式の観光組織とAirbnbが協力するというこれまでにない種類のパートナーシップであり、今後、Airbnbコミュニティのパワーを活用して、観光地としてのスウェーデンの魅力を積極的に推進していくために考えられたものです。Airbnbのコミュニティは国中にある数々の素晴らしい滞在先を紹介するには、まさにうってつけの場所です。」
5月22日よりAirbnbに掲載が開始されたスウェーデンのリストでは、例えば「氷床で形作られた険しい崖」において、観光客や地元住民に人気のスポットとして氷床の造形を楽しむほかに蟹やムール貝の釣りやシュノーケリング、バードウォッチング等を提案している。
【参照リリース】スウェーデン、国全体をAirbnbに掲載
【サービスページ】Airbnb – Visit Sweden
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
平井 真理
最新記事 by 平井 真理 (全て見る)
- アソビシステム、Airbnb Japanと包括連携協定を締結。原宿カルチャーがAirbnbで体験できる - 2018年3月20日
- Airbnb、福岡で「体験」サービス開始。商店街活性化のモデルケース作りへ - 2018年3月20日
- 日本初クラウドホテル「SEKAI HOTEL」と民泊総合研究所、共同セミナー開催へ - 2017年7月11日
- Airbnb、全予約の14~27%が「おひとりさま」。「体験」を活用した1人旅が人気に - 2017年7月7日
- AMBITIONの特区民泊事業認定東京第2号物件、AirTripで予約販売開始 - 2017年7月7日