世界民泊最大手のAirbnbは11月29日、宿泊から旅行に事業拡大を図る「体験」サービスの開始から1年が経過したことを受け、ゲストが旅先で「一番やりたいこと」の動向について公表した。
Airbnbが「トリップ」を公表したのは2016年11月だ。以来、現地の人が企画する「体験」は26か国40以上の都市に進出し、南極以外の全6大陸で展開し、掲載件数は3100件を超えた。週あたりの参加人数は、2017年1月から15倍に増加。10月には「体験」過去最高の予約数を記録した。
さらに、「体験」の人気都市において、ついに東京が予約数ランキング世界一位となった。しかし後発組のリスボン、シアトル、トロントも猛追しており、5地区限定で9月にサービス開始したニューヨークも好調であり、新旧攪拌の最中ともいえる。現在、「体験」予約の3分の2が35歳以下のミレニアル世代であり、平均料金は1人あたり約6,125円だ。
ゲストが旅先で「一番やりたいこと」については、飲食やアート、スポーツ、ライフスタイルなどのローカル体験が人気で、特に飲食が圧倒的な人気を誇っている。「体験」はひとり旅の場合は冒険に積極的、単独ではソーシャルなふれあい体験を好む傾向があった。総じてグルメ、ミレニアル世代、ひとり旅が「体験」の人気をけん引している。

また、地元住人にも「体験」は人気だ。旅人が見知らぬ土地のことをローカルな視点で楽しめる一方、地元住民は見なれた土地のことを全くちがう視点で見つめ直す新鮮な体験となる。さらに「社会貢献」カテゴリにおける体験では、参加費が100%まるまる地元の非営利団体に寄付される。旅行者も地元住民も「体験」に楽しみながら参加し、地域のことを学びながら、お世話になった土地に恩返しすることができるメリットがある。
「体験」の拡大は今後も続く見込みで、年内にはコスタリカ、ハワイ、ブエノスアイレス、バリ、香港、ジャマイカが加わり、来年はさらに多くの地域に進出する見通しだ。
(Livhubニュース編集部 平井 真理)


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