世界民泊最大手のAirbnbは11月28日、グループ旅行においてとても便利な「割り勘」支払いの全世界での対応開始を発表した。今まで手続きの手間や財務負担が幹事役へ重くのしかかることが課題となっていたが、Airbnbは宿泊事業者で世界初となる割り勘機能を実装し、問題解消を図る。
Airbnbの調査では、団体旅行で参加者の未払いが発生したのは38%に上り、そのうちの43%で未払いは1000米ドル以上に上った。また、グループ旅行の52%で500米ドル以上の前払いが行われ、31パーセントで1000米ドル以上の前払いが行われたという。
グループ旅行者の利用が最も多かった地域は、旅行者の出発地では、1位パリ、2位ニューヨーク、3位ロンドンとなった。グループの目的地では1位パリと2位ニューヨークは同じだが、3位にアムステルダムがランクインした。
グループ旅行では予約の30%に新規のユーザーが含まれており、Airbnbの新規開拓にも寄与していることがうかがえる。
Airbnbは、この割り勘機能の世界対応に先立ち、約175か国の8万組以上のグループと44以上の通貨で、この割り勘機能のテストを行った。
Airbnbの火付け役となった利用者はミレニアル世代の若者が多く、これからは経済的、時間的に余裕がある人でなくとも積極的に幹事役を務めることができるようになり、前払いを行う必要性もなくなる。
仮に口座に十分な残高がある人でも、大人数のグループや長期旅行の場合、すぐにクレジットカードの限度額に達してしまうという問題もあったが、この機能によりカードの限度額による旅行規模の頭打ちが激減することが期待できる。
2017年はグループ旅行が増加傾向にあるとのことだが、割り勘機能が世界的に利用可能となり簡単に各旅行者が決済できることから、今後も仲間同士でのグループ旅行が盛んに行われる好材料となりそうだ。
【参照サイト】Airbnb Makes Group Travel Easy with Global Launch of Split Payments
【公式サイト】どうすれば予約費用を割り勘にできますか?
(MINPAKU.bizニュース編集部)


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