米民泊最大手Airbnbとニューヨーク市との違法民泊に対する罰則をめぐる争いがようやく和解にて決着した。Airbnbおよびニューヨーク市は12月2日、同市の定めたルールを破った違法な民泊に対しては、AirbnbではなくAirbnbを通じて違法に民泊を運用しているホストに対して直接罰金を課すことで合意した。各紙が報じている。
ニューヨークでは、総戸数が2戸を超える集合住宅について、まるまる貸し切りの形で30日未満の短期貸し出しをすることが禁じられており、今年の10月にはルールを破った場合は1物件につき最大7,500米ドルの罰金をAirbnbなどの民泊プラットフォームに課すという法案が可決された。
この法案は短期の民泊物件の広告出稿も違法と見なしており、違反した場合の罰金は1回目が1,000米ドル、2回目が5,000米ドル、3回目以降は7,500米ドルというルールだった。この署名を受けてAirbnbはすぐにニューヨーク州の連邦裁判所に異議申し立てを行い、同法案は違憲だと主張していたが、今回の決定を受けてAirbnbは訴訟を取り下げた。
Airbnbはかねてより責任あるホームシェアリングの推進に向けてニューヨーク市との協働を進めてきた。ニューヨークにおける民泊ホストらの民泊運用実態をまとめた詳細なデータを公開したほか、複数物件を違法に運用する商業民泊の取り締まりに向けて “One Host, One Home”ポリシーを定め、同ポリシーに背くホストのリスティング掲載を2,000件以上落とすなどの取り組みを進めてきた。
New York Daily Newsによると、ニューヨーク市は現在新法の施行に向けた準備を進めており、早ければ今月末にも罰金の適用が開始する見込みだという。今回の和解により、今後は違法な民泊運用に伴うリスクはAirbnbらの民泊プラットフォーマーにではなく、ホストが直接背負うことになる。違法な民泊運用を続けているホストらは窮地に追い込まれそうだ。
【参照記事】New York Times “Airbnb Ends Fight With New York City Over Fines”
【参照記事】Bloomberg “Airbnb to Drop New York City Lawsuit Over Short-Term Rentals”
【参照記事】New York Daily News “NYC settles on Airbnb deal to slap hosts with fines instead of home-sharing company”
(Livhub編集部)


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