アコーホテルズ、英国の民泊仲介サイトOneFineStayを180億円で買収

「メルキュール」「ノボテル」「イビス」などのブランドを展開するフランスのホテルグループ大手、アコーホテルズは4月5日、英国ロンドンを拠点に高級物件を中心に取扱いしているバケーションレンタルサイト、onefinestay(ワンファインステイ)を買収したと公表した。買収額は1億4800万ユーロ(約180億円)で、事業拡大に向けて更に6400万ユーロ(約79億円)の資金を追加投入する。

今回の買収を機に、アコーホテルズはホテル事業に加えて民泊事業にも本格参入し、民泊市場においてもグローバルにおける地位確保を目指す。onefinestayは2010年にロンドンで始まったバケーションレンタルサービスで、ロンドンやニューヨーク、パリ、ロサンゼルスなど一部地域に展開しており、Airbnbなど他のサイトとは異なり、高級物件を中心に取り扱っているのが特徴だ。今後、アコーホテルズは追加資金を投じてonefinestayの対応エリアを5年以内に40年まで拡大予定だという。

今回の買収にあたり、アコーホテルズのCEOを務めるSébastien Bazin氏は「民泊市場での世界的地位を確立するとともに、民泊の利用を増やすことでその価値を向上させる。当社のビジネスモデルを一新できる」と語った。また、onefinestayの共同創業者兼CEOののGreg Marsh氏は、「アコーホテルズによる投資は、新たなビジネスへの可能性を広げてくれる」と語った。なお、onefinestay社は買収後もMarsh氏を代表とするチームによりアコーホテルズグループ内の独立した会社として運営されるとのことだ。

世界では、大手バケーションレンタルサイトの買収が盛んに行われている。昨年12月にはオンライン旅行予約最大手のエクスペディアも、HomeAwayの買収を完了させたばかりだ。現状ではグローバルの民泊市場においてはAirbnbが圧倒的シェアを誇っているものの、ホテル・旅行業界が買収を通じて本格的に民泊市場に参入することで、今後、市場の勢力図が変わる可能性も十分にある。

onefinestayは高級物件に特化したニッチ戦略をとっているが、今回の買収によりサービスがどのようにスケールしていくのか、引き続き今後の動きに注目したい。

【参照リリース】AccorHotels becomes a world leader in the luxury Serviced Homes market by acquiring onefinestay
【参照サイト】AccorHotels
【参照サイト】OneFineStay

(Livhub ニュース編集部)

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