目、耳、鼻、口、手。
頭ばかりを動かす生活を都市のなかで送っていると、人間の体にそうした部位が備わっていることを忘れそうになる。
見ているようで、見ていない。
聞いているようで、聞いていない。
食べているようで、食べていない。
そんな感じが、する。
Photo by Kenichi Sasagawa
今まで自分が歩んできた人生を振り返ってみる。
すると、人生が上向きに楽しく進んでいる時にはある共通点があることに気づく。
自分の感覚を信じて、自ら望んで選択や決断した後、人生は好転している。
しかし、感じる力が弱まると、自分の感覚が分からなくなる。
なにが好きで、なにが嫌いで、なにが心地よいのか。分からないから検索エンジンやSNSにたずね、ゆだねる。
「今流行っているものはなに?友達が話題にしているものは?未来の世界はどうなる?」
Photo by Kenichi Sasagawa
自分の感覚を取り戻すために。
自分として生きるために。
旅にでてみてはどうだろう?
・
舞台は「屋久島」。
なるほど縄文杉を見に行って自分のちっぽけさを感じ、もののけ姫の森で自然の雄大さに身を浸せと。そう思った方もいるかもしれないが、残念ながら今回の旅ではそのどちらにも行かない。
屋久島で11年トレッキングやカヤックなどのアウトドアガイドをしながら人と人、人と自然、人と社会を結び逢わせる活動をしてきた案内人。そして、屋久島と東京の二拠点生活をしながら、自然と対話をキーワードに体験づくりをしている森林浴ファシリテーター兼、環境再生医。この二人の案内のもと、参加者は3泊4日の期間を通して、日本の大自然とそこに生きる人々の暮らしをまるごと味わう、「生きる」と戯れる体験をする。
左側が屋久島アウトドアガイドの笹川健一さん、右側が森林浴ファシリテーター・環境再生医の石黒燈さん
飛行機や船など、それぞれが暮らす場所から移動して島に着いた初日は、森林浴プログラムからはじまる。閉じている感覚を少しずつ呼び覚まし、屋久島の自然のなかに心と体をゆっくりと馴染ませていく。
Photo by Kenichi Sasagawa
2日目は、太陽が昇るとともにはじまる。早朝の静かな川にカヤックでぷかぷかと浮かびながら、川のせせらぎと鳥たちの囀りに耳を澄ます。午後には、春はたけのこ掘り、秋は屋久島名産のトビウオの炭火焼体験をしたり、参加者みんなで旬の食材を調理して食べたりして、夜は拾った薪で火を囲む。少しずつ心と身体が満たされていくことに気づく。
Photo by Kenichi Sasagawa
3日目、ついに屋久杉の森のなかに。森に息づく、千年の時間軸で生きる生命(いのち)や水の循環を感じながら、屋久杉の世界を全身で味わいつくす。
Photo by Kenichi Sasagawa
そして最終日。ヤクザルやヤクシカなど動物たちがありのままに生きる森を歩き、最後に屋久島の自然の中で一人の時間をとった後、全員で4日間の旅の振り返りをする。
Photo by Kenichi Sasagawa
屋久島で、自然と出合い、同じ体験に引き寄せられるように集まった仲間と出会うなかで、徐々に自分自身と出会いなおしていく。
非日常への逃避の旅ではない。日常をより大切なものにするために、さあ屋久島に旅立とう。
ー
屋久島で生きると戯れる はじまりの旅(3泊4日)
【初夏編】5月11日(木)~5月14日(日)
【夏編】7月28日(金)~7月31日(月)
【秋編】11月16日(木)~11月19日(日)
・ツアー参加条件
(1)この旅は、一方的にサービスを提供するものではなく、参加者とと作り上げていく体験になります。
アウトドアクッキングなど、ともに料理をする時間などもありますので、ツアー運営にご協力頂ける方のご参加をお待ちしております。
※屋久島は、一人旅での来島も多く、女性一人旅参加ももちろん◎2名以上のグループでのご参加も◎
(2)屋久島ご到着とお帰りのお時間について
屋久島ご到着は、1日目の13:50までにお願いします。
屋久島お帰りは、4日目の15:00以降でお願いします。
※前泊、延泊もご相談ください。前泊、延泊とご対応できる場合もございます。
(3)島結-SHIMAYUI-が運営するゲストハウス「トッピーの森」にご宿泊が可能(先着3名様ドミトリー)です。
より深い自然体験を望まれる方は「トッピーの森」にてテント泊体験も可能です(トイレ・水場はトッピーの森共用)。
※ゲストハウス「トッピーの森」宿泊料:1名様分3,500円/1泊(3名ドミトリー):本ツアー特別料金
・詳細および予約ページ
https://www.shimayui.com/beginning2023/
・主催
島結 -SHIMAYUI-
【参照サイト】島結 -SHIMAYUI-
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飯塚彩子
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