株式会社和空は3月13日、全国各地の寺を活用して宿泊や体験施設として提供する「テラハク」のサービス開始へ向け、Airbnbと業務提携に関する覚書を締結したことを発表した。双方は今後「寺社文化」をテーマとし、Airbnbプラットフォームを活用した宿泊施設の運用に関するサービスの共同開発を視野に入れている。
同サービスは、おもに全国約77,000の寺院を中心に、全国各地の地域の魅力発信や交流促進、地域活性化などを行い、地方創生への貢献度を高めることを目的としている。
和空は昨年6月、テラハクを国内の旅行客向けに全国各地の宿泊できる寺をスマホやパソコンで検索、宿泊予約できるサービスとして公開すると発表していた。しかし、より多くの人々に良質な日本の寺社文化の魅力を体験してもらうため、本提携により、国内ゲストに限らず「インバウンド客」まで対象を拡げることとなった。テラハクは住宅宿泊事業法が施行される6月にも公開される予定だ。
またサービス開始に際し、日本天台三本山のひとつである、滋賀県大津市の「三井寺」の参加が決定した。テラハクでは、三井寺(園城寺)境内の塔頭を活用し、参拝者が宿泊できる施設として公開する予定だ。三井寺は、東に琵琶湖を見下ろす長等山の中腹に35万坪の広大な境内を有し、近江八景「三井の晩鐘」の地としても親しまれている。
三井寺(園城寺)の福家俊彦執事長は「テラハクが、さまざまな体験を通じて一千三百年の歴史を刻んできた当山の歴史と文化に接していただく新しい機縁となればと思っております」とコメントしている。寺社の立場からも多くの人へ歴史や文化に触れる機会が提供でき、地方創生へつながることを好意的に受けとめているようだ。
テラハクに参加する寺の予約がテラハクやAirbnbでできるようになると、国内外の旅行者は、寺の本堂や仏像、庭園、四季折々の自然や景観、近隣の名所旧跡を観ることができ、また、さまざまな修行体験や文化体験、住職や地元住民との交流等をとおし、日本文化や地域の魅力を体感することができる。
今後、「テラハク」が新たな地方創生の形として定着し、歴史的文化施設である「寺」での宿泊体験がより身近なものになると同時に、文化を学び見識を得るきっかけとなることにも期待したい。
【公式サイト】テラハク
(Livhubニュース編集部)
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