「週休3日だったら、趣味や複業に1日使えるのにな」
「休みも多く欲しいけど、安定も欲しい」
今、こう思っている若者は少なくない。平日は、定時に上がって家に帰ってゆったり映画三昧。終わったら長湯をしてリラックスタイム。ある時は、平日にしかやっていない個展やライブを見に行ったり。資格の勉強や習い事の日もある。金曜日には同僚と飲みに出かけて、平日のあれこれを話して盛り上がる。そして、週末は友達とBBQをしたり、趣味に没頭したり。または複業をする人だっている。
ある若い世代をターゲットにした働き方のアンケートでは、94.2%が「週休3日の選択肢がある転職先に魅力を感じる」と回答した。
これは、2021年9月に、都市部(東京都、大阪府、愛知県、神奈川県)に在住で、地方への転職も視野にある22〜35歳に対して行った「正社員の働き方と転職」に関する意識調査だ。
果たして、週休3日制の会社はあるのか?
できれば、正社員で安定した収入も得たい。
そんな希望を叶えてくれるのが、週休3日正社員など新しい働き方に特化した「週休3日.com」という求人ポータルサイトだ。「+1日のお休み」に対する価値観をマッチングする「+1日マッチング」機能があるなど、今までにない企業と求職者の出会いを創出するサイトだ。
山梨県河口湖町にある、合同会社クオ・ライフ・ナカヤが経営しているリョウセイ堂薬局では、都市部でないこともあり、若い薬剤師や薬学生の新卒採用に意欲的だったが、なかなか良い縁に恵まれていなかった。
そこで、週休3日.comを運営する株式会社週休3日の提案を受け、2023年卒業予定の新卒(薬学生) 他、今年2022年の卒業者や、第2新卒の薬剤師の採用を開始した。現在、リョウセイ堂薬局の従業員は12人で、内訳は常勤薬剤師2名、パート薬剤師3名、事務7名。働き方に対する多様性を尊重し、新しい生き方を模索する、若い世代との出会いを求めている。すでに「+1日のお休み」を“クライミングに使いたい”という新卒の薬学生に内定(首都圏からIターン)を出しており、今後機会があればさらなる採用を考えているという。
昭和の時代は、いわゆる年功序列や終身雇用などを見込んでの仕事スタイルが一種のステータスともされていたが、現在はその流れも変化している。時短勤務やフレックス制が浸透し、進むデジタル化によって、テレワークも可能となった。週休3日制はまだまだ浸透しているとは言い難いが、働き方改革でも掲げられている。企業側からの観点では、人材の確保や生産性の向上にもつながるメリットがある。
欧州では、週休3日制や労働時間の短縮が各地で議論、試験導入、実装され始めている。アイスランドでは、2015年から2019年にかけて、給与を下げずに労働時間を短縮するという大規模な試行が2回行われた。研究者によると大半の職場で生産性は変わらないか、向上し、労働者のウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)は、ストレスや燃え尽き症候群、健康、ワークライフバランスなど、さまざまな指標で劇的に向上したという。(※1)
一人一人の人生の豊かさを考えた時、現状の週5日勤務そして多くの組織の残業前提体質はこのままでいいのか。他の選択肢はないのか。私たちは本当にそんなに働きたいのか。
コロナを契機に働き方に変化が起こり始めている今だからこそ、改めて考えてみてはいかがだろうか。
(※1)ICELAND’S JOURNEY TO A SHORTER WORKING WEEK
【参照サイト】株式会社週休3日
【採用サイト】週休3日.com/リョウセイ堂薬局 薬剤師 週休3日正社員 求人情報
明田川蘭
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