日本では「サステナブル」の考えがずいぶんと認知されてきたように感じる。
しかし、世界では実際どうなのだろうか。世界のさまざまな現状を知る必要がある。
アートを通じてサステナブルな社会を⽬指す美術家・⻑坂真護の展覧会「⻑坂真護展 Still A BLACKSTAR – truth of capital -」が、2023年8⽉23⽇(⽔)~8⽉28⽇(⽉)の期間中、⽇本橋三越本店(⽇本橋三越本店 本館7階 催物会場)にて開催。
⻑坂真護は先進国が投棄した廃棄物でアートを作り、「世界最悪のスラム街」を公害ゼロのサステナブルタウンにすることを目指す。
電⼦機器の墓場 ガーナ・アグボグブロシー
世界でも有数の電⼦機器の墓場と⾔われるガーナのスラム街「アグボグブロシー」。東京ドーム30個分を超えるエリアに電子廃棄物が捨てられており、年間25万トンのゴミが集められているという。さらに、リサイクルされる電子機器は35%ほどというのが現状だ。環境汚染や、アグボグブロシーで作業する人々の健康への影響も懸念されている。
「サステナブル」とはほど遠く感じる環境で、サステナブルタウンを目指しアート活動を行う美術家、⻑坂真護。アートを通して世界の環境を知り、そして人々が考えるきっかけとなっている。
「⻑坂真護展 Still A BLACK STAR – truth of capital -」
ガーナ・アグボグブロシーや、そこで暮らす⼈々との出会いをきっかけに、スラム街に集積した廃棄物を使ったアート作品の制作を行ってきた美術家の⻑坂真護の展覧会が開催される。⻑坂真護は展覧会を開催し、その売上を現地の⼈々へ還元する活動を続けている。今回は2023年8⽉23⽇(⽔)~8⽉28⽇(⽉)の期間中、⽇本橋三越本店(⽇本橋三越本店 本館7階 催物会場)にて展覧会を開催する。
アートを通じてサステナブルな社会を⽬指す美術家・⻑坂真護
⻑坂真護は2009年に路上の絵描きとなり世界を放浪後、2017年に世界最⼤級の電⼦機器の墓場と呼ばれるガーナのスラム街・アグボクブロシーへ向かう。以降、スラムの⼈権と環境保全を改善するため廃棄物で作品を制作し、その売上から⽣まれた資⾦で、現地にアートギャラリー、リサイクル⼯場建設、オーガニック農業やEV の事業を展開。経済・⽂化・環境の3軸が好循環する新しい資本主義の仕組み「サステナブル・キャピタリズム」を 提唱し、2030年までにガーナ⼈10,000名の雇⽤創出を目指している。
世界平和への願いが込められた作品
今回の展覧会では、ガーナのスラム街の電⼦機器廃棄物の⼭を⾒た際の想いを形にした「ガーナ」、平和を祈った「⽉」、未来を描いた「新世界」、⼩⾖島を舞台に描いた「⼩⾖島」、スラム街に住む⼦ども達⾃⾝が描いた「スーパースターズ」、そして⾃⾝の路上画家時代の作品群「路上時代」など、様々なテーマで構成。そのほか、⾼さ4m超えの⽴体作品「Tea pot on capitalism」や、横幅7mを超える「War ofcapital」、⾃⾝の代表シリーズ「真実の湖」の新作などを初披露する予定だ。
【開催概要】
展⽰会/作品詳細
●タイトル: ⻑坂真護展Still A BLACK STAR – truth of capital ‒
●⽇程: 2023年8⽉23⽇(⽔)~8⽉28⽇(⽉) 午前10時~午後7時(最終⽇午後6時終了)
●場所: ⽇本橋三越本店本館7階催物会場
<プレ展⽰>
●⽇程: 2023年8⽉16⽇(⽔)~8⽉22⽇(⽕) 午前10時~午後7時30分
●場所: ⽇本橋三越本店 本館1階 中央ホール
【参照サイト】⻑坂 真護 オフィシャルwebサイト
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高橋 真理
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