千葉市は、国家戦略特区の規制緩和を活用して空き部屋などに旅行者を有料で泊める民泊の条例案「千葉市国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例(案)」をまとめ、8月4日まで意見を募集し、年内の実施を目指す見通しであることを産経ニュースが7月14日付けで報じた。
条例案では、対象地区を市内陸部の緑区と若葉区に限定し、千葉市内陸部の豊かな自然を観光資源とする狙いで、古民家などに泊まり周辺の農業や公園で過ごしてもらうことを想定している。県内自治体では初の試みであり、国家戦略特区の認定地域の東京都大田区や大阪市などは条例を定め実施している。
市の特区民泊においては、千葉市旅館業法施行条例に基づいて同等の基準を設ける予定だ。条例案の概要は主に「施設を使用させる期間」「認定事業者の責務」「市職員による立入調査等の権限」であり、具体的には、必要宿泊日数は2泊3日以上と定め、家主が同居するいわゆるホームステイ型の民泊は不可とする。このほか、施設ごとに標識を設置することや周辺地域への配慮として滞在者(ゲスト)に対して必要事項の説明、火災等災害発生時の安全確保、24時間の緊急時対応、苦情対応窓口の設置、対面による本人確認などを義務付ける。これと同時に市職員による立入調査も実施し、特区民泊の適正な運用の確保に努めるという内容だ。
意見に関しては、保健福祉局健康部生活衛生課にて受け付けている。さらに、住民説明会を7月15日に若葉区役所と緑区の鎌取コミュニティセンターにて行い、広く意見を求める方針だ。
【参照ページ】千葉市内陸部で「民泊特区」 条例案まとめ意見募る
【参照ページ】「(仮称)千葉市国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例(案)」の概要パブリックコメント手続実施シート
【関連記事】千葉市、2017年中にも特区民泊解禁する方針
【関連ページ】千葉県の民泊・旅館業簡易宿所・特区民泊に関する条例・法規制
(Livhubニュース編集部 平井 真理)
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