岐阜県飛騨市は2月8日、市内35の宿泊施設の空き部屋を借り上げ、リモートオフィスとして無償で提供する「飛騨市まるごとお宿で安心テレワーク」を開始した。
このたびの事業は、新型コロナウイルスの影響により宿泊客が激減した宿泊事業者に対する緊急経済支援と、テレワーク・分散勤務の推進を目的として行われる。利用者にはいつもと異なる場所で気分を変えて働くことによる生産性向上を、宿泊施設には新たな旅のスタイルとして注目されるワーケーションへの対応に向けた課題抽出に取り組むための緊急の経済支援とニューノーマル時代への対応の支援を図る。
実施期間は3月31日(水)まで。祝日を除く平日の8時から18時の間、市内35の宿泊施設の各部屋を無償で利用できる。申込方法は、利用希望日の前週火曜日までに飛騨市役所観光課へ申込用紙を郵送するか、FAX、オンラインでの申請が必要となる。なお、岐阜県と近隣4県(愛知県、三重県、富山県、石川県)の在住者は、宿泊料金が割引になる「飛騨市近隣地域宿泊応援事業補助金」も併用できるため、リモートワーク後、そのまま宿泊することもできる。なお、緊急事態宣言発令中は飛騨市民のみ対象となる。
同市は、新型コロナウイルス感染症対策において、当該事業のほかに、市内の宿泊施設と交通事業者を対象として、施設固定費と車両維持費の一部を支給することで事業継続を支援する。さらに、観光客の減少により売上が減少している土産物を扱う事業者への支援として、公共施設(市役所駐車場)を活用した観光土産品の物産展を複数回実施するほか、事業者が実施する対面販売やネット販売も支援する。
新型コロナウイルスの影響による経営難に直面する宿泊施設が増えるなか、こうした自治体の支援を伴いながらも、新たな施設の活用方法を見出し、持続した運営につながることに期待したい。
【ウェブサイト】『飛騨市まるごとお宿で安心テレワーク』(無料貸しオフィス)利用者を募集します
【ウェブサイト】近隣地域からの宿泊応援割引(2月5日 国の緊急事態宣言延長に伴う利用期間延長)
(Livhubニュース編集部)
松岡 のぞみ
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