ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営する株式会社トラストバンクは6月25日、同社が実施した「地方暮らしに関するアンケート」の結果を発表した。なお同アンケートは、2021年6月10日から16日までで東京都内に住む20歳以上の男女1049名を対象にインターネットにて実施。この結果から、新型コロナウイルス感染拡大を機に、昨年以上に都内に住む人の地方暮らしへの関心が高まっていることがわかった。
このたびの調査結果では、都内在住者で地方暮らしに「関心がある」と回答した人は全体の58.3%にのぼり、昨年の56%より2.3%増加した。さらに新型コロナウイルス感染拡大により地方暮らしへの関心が「高まった」人は60.5%と半数を上回り、昨年より14.5%も増加。中でも20~30代の若年層の関心が高く、すでに二地域居住やワーケーションを始めている人は81.1%、始める予定では71.5%を占め、昨年に比べ約25%も増加している。
希望する地方暮らしのスタイルについては、昨年に続き「二地域居住」が最も多かったものの、割合としては昨年比2.7%減となった。一方で二地域居住に次いで回答数が多かった「移住・定住」は35.4%と昨年比4.3%と増加の傾向。これは、コロナ禍によるテレワークの定着化から、都心ならではの通勤利便性を重視した暮らしよりも、「暮らしやすさ」に重きを置く価値観への変化の現れだといえる。
暮らしてみたい地域については、昨年同様、トップが北海道(15.6%)で次いで長野(11.8%)という結果になった。なかでも今年は、青森(5.7%)、宮城(4.9%)、岩手(4.7%)の東北エリアが上位にランクイン。出身地や居住経験からも同エリアが選ばれているのだろう。
ワーケーションについては全体の13.5%が経験をしており、その地域については21.3%の北海道を筆頭に、岩手が18.9%、東京16%となった。旅行で訪れたことがあるなど自身に親しみのある地域や、「食」「街歩き」が堪能できる場所が人気を集めている。また、ふるさと納税をしたことを理由に選ばれているのも注目すべきポイントだ。3位の東京については、ホテルステイなど、近場でありながら環境に変化を出す工夫の現れと考えられる。
このたびの調査結果からも、これまでの都心部での利便性を重視した暮らしから、徐々に暮らしやすさを重視した地方暮らしへの関心が高まっているのが伺える。新型コロナウイルスの影響によりテレワークやワーケーションの普及が広まる中、同調査の結果は今後の地方における関係人口増加という面でも大いに期待できるだろう。
【参照サイト】トラストバンク、地方暮らしに関するアンケート結果を発表 新型コロナで地方暮らしへの関心高まった人 60.5% 前年比14.5%増
【参照サイト】トラストバンク
【参照サイト】ふるさとチョイス
松岡 のぞみ
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