自然を体いっぱいに感じられる、キャンプ。
木々の匂いと、おいしい空気。
緑の中でいただくコーヒーは極上の一杯となり、
ただ息を吸うだけでなんだか心まで晴れやかになる。
ここでしか体験できない、アウトドアもいっぱい。
さて、今日は何をしよう?
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アウトドアやキャンプであじわえる大自然の魅力は言うまでもない。しかしその一方で、その自然がもたらす問題もある。現在、気候変動による気温の上昇により、竹林の生息適地に変化を及ぼしており「放置竹林」が問題となっている(※)。竹林は放置してしまうと、ものすごいスピードで成長し、手が付けられない状態になってしまう。竹は根を浅くはるという特徴を持っているため、土砂災害を引き起こしやすく危険だ。このような放置竹林は全国でも増え続けており、社会問題にもなっている。
そんな背景から、株式会社ロイヤルエクスペリエンスは2023年11月下旬より、竹林を切り開きアウトドア基地として活用する「Bamboo Camping」プロジェクトをスタートした。場所は、「放置竹林」が問題視されている静岡市内。2024年9月のオープンを目指し、キャンプ場やアクティビティなど、アウトドアレジャーが楽しめる空間を準備中だ。
静岡市の放置竹林の現状
静岡市の竹林の場合は、建材として活用しづらい細身の竹が多く、また傾斜地が多いことから整備費用が多くかかってしまう。竹林整備のための補助金もあるが、多くの場合は補助金だけでは賄えず、地元の団体や個人が負担をしているのが現状だ。
放置竹林の問題解決につながる「Bamboo Camping」プロジェクトでは、野生の竹林を開拓・整備し、上質なアウトドア基地として再生させることが目標だ。このプロジェクトで得られる収益の一部は、静岡市の竹林整備費用として寄付。一つの竹林だけでは終わらせず、今後は他の竹林にも展開・貢献していく。
さまざまなプロが集結した遊び場づくり
静岡市は、東京からわずか1時間強という好アクセス。駿河湾の海鮮や鰻、山葵、日本茶、日本酒、ウイスキー、地ビールなどの豊富なコンテンツがそろう。また、意外なことに市街地の面積は20%にすぎず、80%以上が「オクシズ」とよばれる山岳地帯。上河内岳や笹山、農鳥岳など、登山やトレイルラン、MTB/eMTBなどの愛好家にも支持されている。さらに、近年では都心から行けるアドベンチャートラベルスポットとして、インバウンド旅行者も増加中だ。
そんな地で、静岡のアドベンチャーや食体験を満喫してもらうために、各界で活躍しているプロが集まり楽しいアウトドア基地をつくっていく。プロジェクト総合監修は、数々のアウトドア空間をプロデュースしてきた、アウトドア界で人気のプロデューサーをアサイン予定。空間設計には、各種リゾート施設をはじめ、「一粒万倍」等のフードプロデュースも手がける設計事務所イートリートの建築家・河原崎和也・香織夫妻。体験設計は、インバウンド富裕層旅行を開発するロイヤルエクスペリエンスが手がける。他にもさまざまな領域のプランナーやプロデューサーが集結して、放置竹林といわれる土地を上質な遊び場に変えていく。
豊かな自然にふれながら手ぶらで遊べる
Bamboo Campingは、手ぶらで自由に楽しめるよう、登山やトレッキング、MTB、キャンプなどの上質なギアや環境を用意。ギアやバイクを持たない旅行者でも、手ぶらで静岡の大自然を楽しめる環境が整っている。
インバウンド旅行客をターゲットのひとつとしており、新たな日本の楽しみ方を知ってもらえるきっかけの場所になることを期待している。
【参照サイト】株式会社ロイヤルエクスペリエンス 公式サイト
【関連ページ】キャンプを楽しみながら森を学び、間伐体験で森を再生。埼玉県飯能市で『川上ノ森 OWNER’S CLUB』が始動
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※参照:竹林の拡大|気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)
高橋 真理
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