京都のゲストハウス「Tu casa」でゼロウェイスト・エシカルな暮らしを体験

※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「Lifehugger」からの転載記事となります。

京阪本線、清水五条駅を少し上がったところ、鴨川沿いに建つ「Tu Casa(トゥカサ)」。一階には量り売りと地球に優しいプラントベースのカフェ・バー、二階にエシカルな暮らしを体験できるゲストハウスを併設したエシカル複合施設だ。

今回はトゥカサが生まれたきっかけや、その想いなどをオーナーカップルのタカさんとミニさんに聞いた。

2人の意志から生まれたトゥカサ
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人と地球の持続可能な未来のために、エシカルなライフスタイルを目指したいと、「買い物も、食事も、旅することにもエシカルな選択を」という想いでトゥカサを運営している。

店主は京都生まれのタカさんと、韓国出身のミニさんのご夫婦。もともと社会貢献に関心が高く、さまざまなボランティアにも参加していたというタカさん。世界を旅するうちゲストハウスを始めることを視野に入れ、鴨川沿いの同物件を購入した。

そしてもともとミニマリズムに関心があり、自身の暮らしをシンプル化することを楽しんでいたミニさんは、たまたま目に留まった環境ドキュメンタリーの動画コンテンツを見てから、どんどん関心が高まり、大好きな自然が破壊されているのを黙ってみていられないと、個人でヴィーガンやゼロウェイストな暮らしを取り入れていた。

この2人がエシカルな暮らしに留まらず、社会に向けて発信する活動を始めたのはとても自然な流れだった。「ほかの店ができるのを待つのではなく、自分たちで始めようと思った」とミニさん。宿用に手に入れた施設があったため、一緒に活動をすべくDIYで施設作りを始めたそうだ。

循環させる取り組み

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木製の家具や、珪藻土や漆喰の壁、植物が配された自然との調和が感じられる空間。

「新しいものをなるべく使わないことを意識しています」とタカさん。例えば客席のいくつかは大工さんより譲り受けた何十年も使われた足場材を使用し、壁の一部を個性的に彩るタイルはアウトレットで割れたものを購入し自分たちで貼り付けた。

エネルギーに関しても太陽光パネルを設置し、自家発電で足りない部分は自然エネルギーのハチドリ電力の力を借りているため「100%自然エネルギーと言えます」とタカさん。また最近始めたというコンポストも循環システムのひとつ。今後の活躍が楽しみだ。

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天然素材の壁のためか室内にいても心地いい。この大きなマクラメはミニさんの手作り

量り売りショップ「トゥカサ―循環商店―」
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建物の入り口すぐには、パッケージフリーで買い物ができる量り売りショップがあり、容器持参でごみを出さずに買い物を楽しめる。容器を忘れても、回収したガラス瓶の密閉容器を購入することが可能だ。

ゼロウェイストな暮らしを体験できるアイテムは見ているのも楽しい!2人に相談しながら、商品を吟味するのも豊かな時間。

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使い終わった容器も捨てずに循環。ひとつ100円なのも嬉しい

また食品の量り売りだけでなく、2人が日々愛用しているエシカルなアイテムなども陳列されている。使い方などの質問もお気軽に。

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滋賀県・近江八幡のヨシを使ったストローの説明をしてくれるミニさん(上)
切り出して磨いた天然素材100%なのでサイズはそれぞれ異なる(下)

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ゲストハウスでの洗濯もこちらを使用。ほかに重曹や酸素系漂白剤も販売

プラントベースの食を楽しむ「カフェ・バー」

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カフェラテの後ろには、焼き上がった抹茶とチョコチャンクのスコーン

地球にできるだけ負荷をかけない、菜食(プラントベース)の料理やスイーツを提供している。野菜はできる限り、近郊の知り合いの農家さんを中心とした農薬を使わない自然栽培・無農薬減農薬のものを使用。

コーヒーはオーガニックかつカーボンニュートラルを徹底した「HEROES COFFEE」のものを。さらに小麦粉選びからこだわった自家製スコーンや、ミニさんの故郷である韓国のテイストを取り入れたフードメニューも人気。地球と人に優しいコーヒータイムや食事はいかがだろう。

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色とりどりで美しいキンパはまるでアート!自家製タルタルや大豆ミートの肉みそと共に(上) オプションで旬素材を使ったスープもあり(下)売

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テイクアウトももちろん容器持参が前提だが、持っていないけれどマフィンを購入したい場合などは、カフェとして必要があり購入した商品についてきたジップ付バッグに入れてくれる。(※料理は季節によって内容に変更あり)

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使い捨てのおしぼりにはプラスチックが含まれるため、オーガニックコットンを縫い合わせて手作り。繰り返し使用できる

ゼロウェイストな暮らしを体験「ゲストハウス」
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2015年にスタートしたゲストハウスが、2022年10月にリニューアル!ゼロウェイストな暮らしを体験できる宿泊施設だ。コツコツとDIYを重ねて日々進化をしているそう。

鴨川ビューが望め、大きな窓や天窓からも燦々と自然光が注ぎ込むゲストハウスは、リビングや寝室もあり暮らすような滞在が可能だ。

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この景色を眺め、一階で購入したコーヒーを飲む贅沢な過ごし方も

トゥカサの今後について
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「以前から周りには『5年後にやめる』と言っています。つまり世間に持続可能でエシカルな取り組みが浸透するなら、必ずしも僕らがここでやり続ける必要はないので」とタカさん。期待も込めての5年後ということだろう。自然や人に配慮した暮らしのきっかけ作りこそが、そもそもの目的だと言う。

彼ら自身、日々の暮らしのなかで、挑戦と学びを繰り返しながらゼロウェイストな暮らしを楽しんでいる様子が印象的。「今後はゲストを招いて、勉強会などの主催をしたい」などと聞くと、こちらまでワクワクしてくる。

とはいえ本来、旅が大好きな2人、いつか世界でゼロウェイストやエシカルな取り組みを発信するために旅立つ日が来るかもしれない。でも今は京都のこの地で、トゥカサを拠点に笑顔で人々をお迎えしている。

Tu Casa
住所:京都府京都市東山区宮川筋8-414-4
公式サイト:https://www.guesthousetucasa.com/
Instagram:@guesthouse_tu_casa
評判・口コミ:じゃらん,楽天トラベル

※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「Lifehugger」からの転載記事となります。

【参照サイト】Tu Casa
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mia

旅するように暮らす自然派ライター|バックパックに暮らしの全てを詰め込み世界一周。4年に渡る旅の後、オーストラリアに移住し約7年暮らす。移動の多い人生で、気付けばゆるめのミニマリストになっていました。ライターとして旅行誌や情報誌、WEBマガジンで執筆。経験をもとに、旅をちょっぴりエコにするヒントをお届けします。