次の旅先はどこにしよう。フィレンツェかローマかパリか、やっぱりハワイか。何か新しいビジネスのアイデアを得るならヨーロッパ、アメリカ、中国から。新型コロナの影響で国外への渡航に制限がでたことも影響してか、旅においても仕事においても、日本の外に向けられていた目が、国内に向けられることが増えているように感じる。それにともない日本国内の都市と地域の結びつきも以前より各所に見られ始めた。
2021年12月日本橋エリアにオープンする、都市とローカルが交わる活動拠点「SOIL NIHONBASHI(ソイル日本橋)」もその一つだ。
SOIL NIHONBASHIは、日本橋小舟町の堀留児童公園に隣接した築38年のオフィスビルを一棟リノベーションして作られる複合施設。1階部分は、地域の子ども達が駆け回る、緑豊かな児童公園に隣接したカフェベーカリー。2階以上は公園ビューのコーポラティブオフィスとなる。
施設内には、尾道市瀬戸田、福島、軽井沢、富山、北杜や白樺湖など、全国各地の魅力的なローカルと深いつながりのある企業や団体が入居予定で、多様な地域と付き合う各社が日本橋にも根を張ることで、ローカルと都市とが交わる活動拠点となる。都市の人々にとっては、各ローカルへの発着地のような場所として、ローカルにとっては、地域の魅力的なコンテンツを都市へ発信する場として機能していくことを目指す。
魅力的なSOIL NIHONBASHI の施設構成を紹介する。
●1階 カフェベーカリー「Parklet Bakery(パークレット ベーカリー)」
地元の有機食材を用い「カリフォルニアキュイジーヌ」を確立した名店であるChez Panisse(シェパニーズ)や、サンフランシスコのTartine Bakery(タルティーンベーカリー)などで経験を積んだアメリカ人夫婦のJJ & Kate監修による、サワードウブレッドを始めとした天然酵母のベーカリー。天然素材を活かした焼きたてのパンだけでなく、丁寧に関係を築いた農家さんから仕入れた野菜を使った食事を終日提供する。
店名の「Parklet(Park-let / パークレット)」は小さな公園、憩いの場、坪庭を意味し、カフェベーカリーと公園との接面に家具やアートを設置することで、公園の一部のような公共性の高い空間として利用される場所になって欲しいという思いが込められている。
また、Parklet Bakeryではコーヒーの栽培方法を見つめ直し、一杯のコーヒーから土壌の再生と気候変動問題への寄与をミッションに掲げて発足した「Overview Coffee(オーバービューコーヒー)」のコーヒーを楽しめる。
●2~6階(5階除く) コーポラティブオフィス「SOIL WORK(ソイル ワーク)」
SOIL WORKは、1ヶ月から利用可能な公園ビューのコーポラティブオフィス。「入居者=お客様」というフルサービスのシェアオフィスではなく、「入居者=共同運営者」であり入居者同士が自治(コーポラティブ / CO-OPERATIVE)しながら繋がる「コーポラティブオフィス」がコンセプトだ。
・2階
フリーアドレス用のデスクと固定デスク会員用のワークスペース。通話ブースや会議室、複合機、ロッカーのほか、シェアキッチンを完備している。
・3階以上
眼下に公園の深緑と子どもたちと遊ぶ姿を臨むことができる約50~と99平米の中小規模の個室区画。入居者は2階のラウンジやシェアキッチンを自由に利用可能だ。
この場所を起点に都市とローカルが交わり、日本がより面白い場所になっていく姿を想像しながら、オープンの日を心待ちにしたい。
【参照サイト】SOIL NIHONBASHI公式サイト
高橋 真理
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