昨今ブームとなっているサウナ。木を使って作られたサウナは、ほのかに香る木々の香りに癒される空間だ。そんなサウナは人を癒すだけでなく、自然環境にも良い影響を与えるものになるかもしれない。
商業空間の特注家具から建築、サウナまでを製造する株式会社アーティストリーは、愛知県豊田市の木材を使ったバレルサウナの販売を開始。バレルサウナとは、サウナ発祥のフィンランドで人気の組み立て式の樽型サウナ。このバレルサウナを愛知県内の地元企業が力を合わせて、純国産で作ることで人と森の健康管理、地域経済の活性、輸送CO2削減などSDGs、脱炭素社会の実現を目指す。
サウナで人も森も地球も「ととのう」
日本は先進国の中で2位となる森林保有面積をほこる森の国。しかし、人々の営みの中には昔ほど木の文化は減ってしまっている。その結果、手付かずの放置林が増え、時にはそれが森の健康を害し、土砂災害などの災害を引き起こす原因にもなる。2000年の東海豪雨でも「人工林の間伐遅れ」が注目され、戦後進んだ人工林は成熟し、切られ時を迎えている。
株式会社アーティストリー社員であり、自身も「木工サウナー」として活動する大西氏は、
「サウナは、入る人の健康面から人間関係など心身の”整い”を与えてくれます。そんなサウナ室には木材が使われます。木の香りや見た目の癒し効果で木材が選ばれていることが多いのですが、木でサウナを作ることは、実は森や地球環境にも良いことなのではないか?」と考え、持続可能な森と人のサイクルに注目をした。
カーボンニュートラル実現に向け、「CO2を吸収する木材」の活用は社会的に高まっている。成熟した木を収穫し、特にCO2吸収力の高い若木を植樹していくことは重要とされている。海外製の多いバレルサウナを、愛知県内のサプライチェーンが繋がり、普段から流通している木材規格を使用し作ることで、無駄な材料と輸送ロスを防ぎ、持続可能な森と人のサイクルの実現を目指している。
愛知県内の森の担い手たちが作り上げる
今回のバレルサウナの制作は、株式会社アーティストリー 大西氏の企画のもと、愛知県内各社が繋がって行われた。森から木という資源をいただく林業・その資源を木材という素材へ仕込みをする製材所・その素材を愛される製品に調理する家具職人など、森の担い手たちの力が合わさって完成したサウナだ。
・林業を子供たちにカッコいい仕事と思ってもらいたいと話す西垣林業の井原さん
「自分達の切った木材が、実はどのようなところで使われているか知らないことが多い。サウナのために切っているって不思議な感覚ですが、自分も入ってみたいです笑」
・自身もサウナ好き 豊田森林組合の沼田さん
「人を笑顔にするような所に私たちが繋ぐ木材が、身近なサウナに使われるのはとても嬉しい」
様々な想いと期待が詰まったバレルサウナとなっている。
サウナ催事を開催
豊田市産のヒノキ材を使ったバレルサウナの展示が開催される。想いのこもったバレルサウナを一度実際に見てみてはいかがだろうか。
◆ジェーアール名古屋タカシマヤ
イベント名:『LOVE SAUNA』
開催日時:2023年2月17日(金)~ 2月21日(火)
営業時間:午前10時〜夜8時 ※最終日は午後5時閉場
会場:10階催事会場(愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1−4)
URL:https://www.jr-takashimaya.co.jp/cp/2023love_sauna/
◆名古屋栄三越
イベント名:『でらととのう 伊勢丹サウナ館@名古屋栄三越』
開催日時:2023年3月8日(水)~ 3月14日(火)
営業時間:午前10時〜夜8時 ※最終日は午後6時閉場
会場:3階スタイルコート#3(愛知県名古屋市中区栄3-5-1)
URL:https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nagoya.html
【参照サイト】株式会社アーティストリー公式サイト
【参照サイト】西垣林業株式会社 公式サイト
【参照サイト】豊田森林組合 公式サイト
【参照サイト】Movie&Photo:toha
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高橋 真理
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