新型コロナの影響から、外出が制限され、人との交流も制限されていた中、特に20〜30代の一人暮らし世帯の間で利用が見られるようになったのが「ソーシャルアパートメント」だ。
ソーシャルアパートメントとは、入居者それぞれが自分の個室を持ち、自分の時間や空間を確保しながら、リビング・キッチン・バスルーム・トイレなどの設備は共用で利用する住まいのこと。シェアハウスと同じようだが、ソーシャルアパートメントは共用設備が一般的なシェアハウスと比較して充実しており、プライベートをしっかりと確保しつつ他の住人との交流も楽しめる点が特徴だ。ラウンジやシアター、ワーキングスペースなどが、建物内に整備されている住居もある。
10月1日にオープンした「NEIGHBORS(ネイバーズ)上北沢」は、首都圏を中心にソーシャルアパートメントを展開する、株式会社グローバルエージェンツが運営。コロナ禍以前よりいち早く「一人暮らし+充実した共用部」、「一人暮らし+住人間の交流」など、新しい居住スタイルを提案していた。その結果、コロナ禍以降で新たに5棟をオープンし、いずれも早期に満室。今回の新施設でもって、彼らが運営するソーシャルアパートメントは合わせて50棟3,000室となった。
今回新たにオープンする「NEIGHBORS上北沢」のコンセプトは「SPICE」。多機能キッチンをメインとしたラウンジや、ハーブを自然栽培したハーブガーデンなど、日々の生活にちょっとしたスパイスを与える共用部の備わった、全49室のソーシャルアパートメント。現在申し込み中の入居者平均年齢は30.1歳、男女比は男性38%、女性62%。現時点での入居者は全員社会人。コロナ禍で在宅勤務の入居者が多いことから、ワーキングスペース付きなどリモートワークのしやすい住環境を求めて入居を決めた方が多い傾向となった。
ラウンジスペースには、Vitamix(バイタミックス)、キッチンエイド、エスプレッソマシンなど、1人暮らしでは揃えにくい最新家電や調理器具の並ぶ贅沢なキッチンを用意。料理好きの方にもそうでない方にも「毎日の料理とキッチンでの交流にワクワクする場」を提供する。
ワーキングスペースは、集中して作業するだけではなく、長時間のデスクワークで考えや身体が凝り固まってしまわないよう、リラックスしたスタイルで仕事のできるソファ席を用意。リモートワークに欠かせないオンライン会議を共用スペースで実現するべく、3つの小部屋が用意されている。会議の内容が漏れないよう吸音設計となっているプライベートなスペースだ。
また、ソーシャルアパートメントで初となる共用部「Working Garden(ワーキングガーデン)」を設置。こちらは、コロナ禍におけるリモートワークの需要に合わせて新たに設置した、屋外で心地良く仕事ができるスペースだ。スペースには、ベンチやガーデンテーブル、屋外コンセントも用意されており、気分を変えて緑の中で自然と共に働くこともできる。都会でありながらハーブの香りと共に仕事ができる究極のリラックスワークスタイルを実現している。
新型コロナの影響もあり、働き方だけでなく新しい居住スタイルにも注目が集まっている昨今。ソーシャルアパートメントや、二拠点居住など、今までになかった多様な住み方の選択肢がでてくることで、より自分に合ったライフスタイルを選択する人が増えていく未来が楽しみである。
【参照サイト】ソーシャルアパートメント公式サイト

高橋 真理

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