ChatGPTを開発するOpenAIがリリースした最新バージョンGPT-4の驚愕の性能により俄然注目が集まるジェネレーティブ AI。様々な分野で「われ先に」と実装される動きがあるが、旅行業界でも早速ChatGPTを搭載したサービスが登場した。
シリコンバレーがある米国カリフォルニア発の「Tripnotes」を一言で表現すると「旅行計画アシスタント」といったところ。あなたの旅のよきパートナーだ。
創業者のMatthew Rosenberg氏は「Tripnotesは、2億3900万件以上のユニークで常に更新されるデータポイントに基づき作成されています。我々チームは、未来の旅行計画を構築するビジョンの最初のステップをみなさんに共有することに興奮しています。(一部抜粋)」とツイートしている。
Meet Tripnotes, a travel A.I. with taste. Ask it for recommendations, itineraries, and more. Head to https://t.co/2dfJ1051qg to give it a spin! pic.twitter.com/cuAc1hjfxZ
— Matthew Rosenberg (@matthewer) March 21, 2023
早速、使ってみると、たったの2ステップで充実した返答が返ってきた。
まず「Where to?(どちらへ)」という質問に「Tokyo, Japan」と入力し「Next(次へ)」を押す。
そして試しに「Give me 3 day itinerary(3日間の旅程を教えて)」と入力して「Generate(生成)」を押してみた。
瞬時に「Tripnotes」が提案してくれた内容はこちらのリンクのとおりだ。参考までに2日目を一部抜粋する。(下記は英語表示されたものの日本語訳)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
2日目:
朝食
9:15am: Mr. FARMER (カフェ)
11:30am: 伝統とモダンなスタイルが見事に融合した根津美術館を探索。1940年に設立。漆器、書道、彫刻、絵画など、日本や中国、韓国の古美術品の著名コレクションがよく知られています。 建築家の隈研吾氏が設計したギャラリースペースでは、日本庭園の美しい景色を眺められます。庭園を散策しガラス張りの根津カフェで軽食や伝統的な和菓子をご堪能ください。
ランチ
1:45pm: 都会の喧騒を離れて、L’Effervescenceの美食に舌鼓。フランスの流儀と日本の旬の食材を融合させた、絶妙なモダンフレンチを提供するミシュラン・レストラン。オーナーシェフの生江忍が作る「アップルパイのように(Just Like Apple Pie)」は必食です。職人技が光る野菜と陸と海のうま味のペアリングなど、一皿一皿を通して自然の魔法を体感してください。L’Effervescenceは、身も心も元気になるような、活気ある集いの場です。
16:50 ISSEY MIYAKE / AOYAMA(アクセサリーストア)
夕食
19:05: おひつ膳 田んぼ
21:20: Mikkeller Tokyo は、2016年にオープンした地ビール醸造所。20種類以上の職人技によるビールをタップで提供しています。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
都内の宿泊先やレストラン、シアター、博物館などを文章と地図で教えてくれて、とても便利だ。あまりによくできたプランで「あー、ありがとう!」とマシン相手なのに思わず言ってしまったくらいだ。
コロナ禍や燃料価格の高騰など激動期にある旅行業界。そして、ここにきてAI(人工知能)が大きなインパクトをもたらしている。今後、観光関連の回復の行程を順調に進むには、AIなどテクノロジーを駆使することがカギを握るかもしれない。
旅行者としても「Tripnotes」という頼もしい味方が登場し、お出掛けがさらに楽しく便利なものになりそうだ。
【参照サイト】Tripnotes
【参照サイト】A Founder Who Is Refocusing His Mapping App Toward Generative AI
【関連記事】線路はつづくよどこまでも。電車に乗って5時間で行ける範囲を見える化する地図「Chronotrains」

拓馬

最新記事 by 拓馬 (全て見る)
- そろそろデジタルデトックスが必要かも。スクリーンから離れてunpluggedな体験を - 2024年12月13日
- イギリス国立公園の観光ビジョン、サステナブルからリジェネラティブへ - 2024年12月9日
- 国連気候変動会議「COP29」で52カ国が”持続可能な観光宣言”に署名 - 2024年11月29日
- 飛行機代に「環境チャージ」を含めます。ルフトハンザ航空が始めた持続可能な世界のための対応 - 2024年8月15日
- 欧州でCO2以外の温室効果ガス対策も加速。航空会社の報告を義務化へ - 2024年7月24日