アジアの旅を、未来へつなぐ学びの場。GSTCとAgodaによるサステナブルツーリズム・アカデミーが開校

6月24日、世界的なサステナブルツーリズムの基準策定機関であるGlobal Sustainable Tourism Council(GSTC)と、大手オンライン旅行会社Agodaは、戦略的パートナーシップのもと、ホテル・宿泊施設向けのオンライン学習プラットフォーム「GSTC-Agoda サステナブルツーリズム・アカデミー」を開設しました。この取り組みは、特にアジアのホスピタリティ専門家が、持続可能な運営への移行を加速させるための実践的な知識を提供します。

世界中で観光が回復し、人々が再び旅に出るようになった今、私たちは観光が地域社会や自然環境に与える影響について、改めて向き合う必要があります。多くの旅行者がよりサステナブルな選択を求める一方で、宿泊施設側は「何から始めれば良いのか分からない」という課題に直面しているのが現状です。

また、アジアは世界で最もダイナミックな観光市場の一つであり、その成長は地域経済に大きな恩恵をもたらす一方で、環境や社会への負荷という課題も抱えています。

「GSTC-Agoda サステナブルツーリズム・アカデミー」は、アジア各地のホテルが直面する具体的な課題に寄り添い、事例研究を通じて、測定可能でポジティブな変化を生み出すための知見を提供します。無料でオンデマンド形式のコースを提供することで、ホテルスタッフや経営者が自身のペースで学び、サステナビリティという目標を行動へと変えるための指針とすることができます。

The GSTC-Agoda Sustainable Tourism Academy 出典:GSTCのウェブサイト

本アカデミーのカリキュラムは、世界的に認められた「GSTCホテル基準」が定める4つの柱に沿って構成されています。これにより、参加者はバランスの取れた総合的なアプローチでサステナビリティを学ぶことができます。

  1. 持続可能な観光管理
    ホテルの設計やマーケティングから、地域への貢献、ガバナンスに至るまで、サステナビリティにおける管理者の基本的な責任を学びます。
  2. 社会経済的影響
    観光がもたらす経済的・社会的便益を、いかにして地域コミュニティに還元できるか。また、従業員にとって働きがいのある職場環境を構築する方法を探ります。
  3. 文化的影響
    ホテルが事業を行う地域の、固有の文化や伝統を尊重し、保護するための具体的なアプローチを理解します。
  4. 環境的影響
    天然資源の保全、より持続可能な購買選択、生態系や野生生物の保護など、環境負荷を低減するための方法論を学びます。
【アカデミー概要】
  • 名称: The GSTC-Agoda Sustainable Tourism Academy
  • 対象: ホテルスタッフ、サステナビリティ管理者、観光業界でのキャリアを目指す方(特にアジア地域)
  • 料金: 無料
  • 形式: オンライン、オンデマンド
  • 内容: GSTCホテル基準に基づくサステナビリティ実践コース
  • 公式サイト: https://sustainabletourismacademy.org/

【参照サイト】The GSTC-Agoda Sustainable Tourism Academy
【参照サイト】GSTC Sustainable Tourism Training Program

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Livhub 編集部

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