どこまでも続く澄んだブルーの海。今日はこの地で伝承される木造の船に乗って、ちょっとそこの無人島まで。エンジンもなく、手を使って足を使って全身で漕ぎながら、大海原を行く。時折、大きな波が船を打ちつけ、大自然の威力を感じる。
さて、島に着いたぞ。
着いたら早速、途中船釣りした魚で、今日の食事の準備だ!
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沖縄県糸満市発祥のサバニ(鱶舟)は、かつて琉球王国時代から海人(うみんちゅ)たちが使用してきた伝統的な木造漁船だ。エンジンが普及するまで、この優美な船に帆をかけ大海原へ繰り出していた。今、この歴史ある海人文化を体験できる贅沢なリトリートプランが登場した。
糸満の海人文化を五感で感じる贅沢プラン
「自然に委ねて、自分を解き放つ」をコンセプトに掲げるリトリートプランは、糸満の海人文化と恵みを五感で楽しむ贅沢な体験だ。潮と月とともに生きる旧暦文化が色濃く残る糸満市で、かつての海人が感じたであろう海風や緑に囲まれながら、非日常的な体験を通じて心身をリフレッシュできる。
体験プランは全部で3つ。今回は、海人文化について「作って、学んで、体感して、食べられる」贅沢リトリートプランを紹介する。
サバニに乗って無人島へ
プランの目玉は、実際にサバニに乗船し、無人島・エージナ島を目指す体験だ。エージナ島は「神の島」として知られ、海神(わたつみ)が見守る聖なる場所とされている。島に到着したら、海上から島へ向けて祈りを捧げる。この神秘的な体験は、日常の喧騒から離れ、自然との一体感を味わう貴重な機会となるだろう。

伝統技術の継承を間近で見学
プランには、糸満サバニの第一人者である大城清さんの工房見学も含まれている。サバニづくりの伝統的な造船技術を間近で見学でき、その歴史や文化について深く学ぶことができる。現在使用されている材料は、宮崎県産の飫肥杉(おびすぎ)。丈夫でしなやかな特性を持つこの木材が、サバニの性能を支えている。
自分だけのお箸づくり
工房見学の後は、サバニの端材を使ったマイお箸づくりワークショップに参加できる。飫肥杉(おびすぎ)の端材を使用し、約30分で世界に1つだけの糸満の歴史が詰まったお箸が完成する。サバニ文化の歴史を家庭でも味わえる。
糸満の海の恵みを味わう
プランの締めくくりは、プライベートビーチ・ぷちぷちビーチでのサンセットディナー。かつて琉球王朝のおもてなし料理に使われていたという糸満の海の幸を、現代風にアレンジして楽しめる。水平線に沈む夕日とマジックアワーの美しい景色が、ディナーをさらに特別なものにしてくれるだろう。

糸満の伝統や文化を通じて得る大切なもの
このリトリートプランは、糸満の伝統文化や技術の継承を支援し、地域の自然環境への理解を深める機会となる。参加者は、この体験を通じて糸満の海人文化の魅力に触れるだけでなく、持続可能な観光のあり方について考えるきっかけを得られるだろう。
日常から離れ、自然と伝統に身を委ねることのできる、贅沢なリトリートプラン。ぜひ心身のリフレッシュや癒しを求めに参加してみてはいかがだろう。
【参照サイト】海ん道 公式HP
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