与論島から学ぶ、これからの生き方の未来。JALが仕掛ける「旅アカデミー」新プログラム

(画像提供)一般社団法人ヨロン島観光協会

こんな透き通ったきれいな海は生まれて初めて見た。海に潜らなくてもカラフルな魚たちが足元をウヨウヨと泳いでいる。空を見上げれば眩しいほどの太陽が海を照らし、水面がキラキラと輝いている。大げさだけど「生きててよかった」そんな言葉を口ずさみたくなる。

ここは日本。沖縄でもない。鹿児島県の与論島だ。

よく旅のパンフレットやサイトでも見かけるあの海の孤島は、「幻の砂浜」と呼ばれる「百合ヶ浜(ゆりがはま)」。大金久海岸の沖合い約1.5kmのところに、潮の満ち引きによって限られた時間に出現する浜だ。船でその砂浜に足を踏み入れた瞬間、鳥肌がたった。静かな海の音、ここには私たちだけしかいない。何だか神秘的で、不思議な感覚。「地球ってすごいな」ただただそんなことを思った。

そんな与論島で、これからもこの美しい自然や景観を守るために、旅と学びの地域体験プログラム「日本離島クラス~これからの生き方を島から学ぶ~」が開催される。このプログラムは、ジャルパック、鹿児島県与論町、ヨロン島観光協会、東シナ海の小さな島ブランド株式会社が共同で行っており、JALグループが仕掛ける「旅アカデミー」の新コースとして開設。現在、各プログラムの受付を開始している。

世界の持続可能な観光地TOP100に選出

鹿児島県最南端に位置する人口約5,000人の小さな島「与論島」。近年、環境保全と観光振興の両立に力を入れ、世界の持続可能な観光地TOP100に選出されるなど、注目を集めている。島の取り組みとしては、砂浜のゴミ拾いと「拾い箱」の設置や拾ったゴミのアップサイクル活動、サンゴの白化現象対策と保全活動、星空観察における光害対策などが行われている。

さらに、与論町は日本初となる観光地のGSTC(グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会)認証取得を目指し、観光DXの推進や観光財源の確保にも取り組んでいる。

「旅アカデミー」で学ぶ島の未来

旅アカデミーの「日本離島クラス~これからの生き方を島から学ぶ~」コースは、座学と現地体験の2部構成となっている。

【座学プログラム】島の課題と挑戦を学ぶ

全3回の座学(受講費9,000円)では、島の未来、文化継承、持続可能な観光について学ぶ。

  1. 「海が繋げる島々の未来」(2025年1月18日)
    講師:山下賢太(東シナ海の小さな島ブランド株式会社 代表取締役)
  2. 「先人から受け継ぐたますの精神」(2025年1月22日)
    講師:中村修(NPO法人TAMASU 代表理事)
  3. 「人が来るほど豊かになる与論島」(2025年1月27日)
    講師:池田龍介(一般社団法人E-Yoron 事務局長)

 【現地プログラム】与論島で3日間の体験学習

座学とは別に、与論島での3日間の体験プログラムも用意されている。ここでは、島の自然や文化、持続可能な取り組みを直接体験し、参加者同士で思いを共有する。

  • 開催場所:鹿児島県与論島
  • 出発日:2025年2月20日(木)
  • 内容:星空観察、海の集落文化体験、環境保全活動など


新しい価値観を見出す旅

「旅アカデミー」は、JALグループが掲げる「移動を通じた関係・つながり」を創造する未来ビジョン「JAL FUTURE MAP」の一環だ。このプログラムを通じて、参加者は島の課題解決の取り組みから新たな価値観を学び、自身の生き方を見つめ直す機会を得られる。

環境問題や持続可能な観光に関心のある個人、インフルエンサー、企業や自治体のサステナビリティ担当者にとって、貴重な学びの場となるだろう。単なる観光地訪問を超えた、新しい旅のカタチがここにある。

【参照サイト】旅と学びの地域体験プログラム 旅アカデミー「日本離島クラス~これからの生き方を島から学ぶ~」環境先進地の与論島から新たな価値を見出す|PRTIMES
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