「かつては日本の首都だった」
日本のほぼ中央部、紀伊半島の真ん中に位置する、奈良県。盆地や高原、山など自然豊かなエリアだ。奈良県は、実は京都へ遷都するまでは日本の首都だったため、京都よりも古い歴史をもつ。世界遺産の東大寺や春日大社をはじめ、神社仏閣も多く点在。古代の雰囲気を感じられる街並みや、日本酒発祥の地としての魅力も併せもつ。
そんな奈良の見どころを、たっぷり案内してくれるスポットが今季誕生した。奈良の老舗企業「中川政七商店」による、初の観光案内所「奈良風土案内所」だ。奈良市の鹿猿狐ビルヂング内に、2024年10月24日にオープン。この案内所は、奈良の新たな魅力を発見するための旅の出発地となることを目指しており、「奈良、新発見!」をコンセプトに掲げている。
奈良の魅力を発見できる5つのコンテンツ
奈良風土案内所では、訪れる人々に多様な体験を提供する5つのコンテンツが用意されている。1つ目は、季節ごとに更新される「風土案内板」。奈良を楽しむためのヒントが5つのテーマで紹介されている。これには、季節の魅力を伝える「旬」、食文化を紹介する「旨」、新しいローカル文化をまとめた「新」、工芸を紹介する「技」、そして日本酒文化を凝縮した「酒」が含まれている。
2つ目は、「風土案内カード」。これは、中川政七商店のスタッフが厳選した奈良県内のおすすめスポット約100カ所を紹介するもので、訪問者はこれらのスポットを自由に組み合わせ、自分だけのオリジナルガイドブックを作成できる。これにより、訪問者は奈良の多様な魅力を自分自身で発見し、体験することが可能だ。
3つ目は、数々のお土産が並ぶ「物販コーナー」。ここでは、季節ごとの土産物や奈良の定番土産約80点が展開されており、訪問者は奈良の風土を感じることができる。
4つ目は、奈良の魅力をよく知るスタッフが常駐する「コミュニケーションカウンター」。ここではスタッフと直接会話し、おすすめ情報を得ることができるため、より深い旅の体験が期待できる。
そして、5つ目が「300年を巡る館内ツアー」だ。鹿猿狐ビルヂングの見どころをスタッフが案内するガイドツアーを、毎日2回無料で開催している。創業の地 奈良で、原点、軌跡、今を巡ることができる。
また、中川政七商店の300年の歴史がアーカイブされる「時蔵」は、10:00~18:00の時間帯、予約不要で見学可能。これまで歩んできた物語を、展示で紐解きながら紹介している。
日本の工芸を元気にする!
中川政七商店は、「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを掲げており、この案内所はその一環として地域とのつながりを強化し、新しい観光の形を提案している。特に、産業観光として地域の活性化を図る取り組みは注目したい。
1716年創業の長い歴史を歩み、奈良のものづくりの伝統を大切に守りぬいてきた「中川政七商店」。今回オープンした「奈良風土案内所」は、その歴史的背景と現代的なアプローチが融合した施設であり、多くの訪問者に新しい発見と感動を提供することだろう。
【参照サイト】中川政七商店による初の観光案内所が奈良に誕生 「奈良風土案内所」10月24日オープン|中川政七商店公式HP
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