幸せを届ける荷造りとは?「Pack for a Purpose」で旅を何倍も楽しく有意義に

旅先で何を着ようか。どんなお土産を買って帰ろうか。旅での出会いを想像して、わくわくしながら荷造りをするところから、旅はもう始まっている。

そんな旅の準備をより楽しく有意義な時間にできるプロジェクトが、アメリカで始まった「Pack for a Purpose」だ。

非営利団体「Pack for a Purpose」の創設者であるアメリカの元教師Rebecca Rothneyさんは、夫とアフリカを訪れた際にケニアの小学校に必需品を寄贈した。喜ぶ子どもたちの顔にやりがいや喜びを覚えたが、同時に物流には多大な費用がかかることも実感した。

そんな折、旅行業者から興味深い話を聞いた。「旅行に行くとき、みんな荷物の中にはかなり空きがある」というのだ。復路でお土産を持ち帰るために往路ではスーツケースはできるだけ空の状態にしたいと思うのは、よくよく考えると自然なことだ。

Rebecca Rothneyさんはその部分に着目し、旅行者に「目的のための荷造り」(Pack for a Purpose)を奨励しはじめた。

貧しい地域では、生活必需品が不足しており、歯ブラシや文房具といった先進国に住む人からしたら簡単に手に入るようなモノが、現地の人々の生活を大きく改善することがある。「Pack for a Purpose」の公式サイトに行くと、目的地別に寄付先団体の詳細とウィッシングリスト(希望する品の一覧)が掲載されている。日本から比較的近い地域だと、カンボジア、インドネシア、ラオス、タイなどのプロジェクトがある。

旅行者は飛行機に搭乗する際に、訪れる国の規定の範囲内、そして重量の許す範囲で荷物にギフトを忍ばせる。そして目的地にある非営利団体や学校に寄贈を行うといった流れだ。「ギフトエコノミー」(贈与経済)とは、このことをいうかもしれない。

旅を単なる観光体験で終わらせずに、自分が現地を訪れたことでその土地や社会を少しでも良くできるように、私たちは旅における行動を変化させていく必要がある。そう言うと、すごく難しいことのように聞こえるが、社会開発や環境保護は必ずしも巨大な国家事業が行う必要はなく、一個人が旅の一環で始めることだってできる。肩ひじを張らずにちょっとのスーツケースと心の余裕で出来る「リジェネラティブ・ツーリズム」(再生型の観光)。それが「Pack for a Purpose」の大きな魅力だ。

なんだか、無性に旅に出掛けたくなってきた。そう感じているのは、きっと貴方だけではない。

【参照サイト】MAKE YOUR TRAVELS MEANINGFUL. (Pack for a Purpose)
【参照サイト】Suitcase Secrets: How To Pack for a Purpose To Make Your Travels Meaningful/Regenerative Travel
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拓馬

昔からつい遠くに趣いてしまう癖があり、気がついたら海外でノマド(遊牧民)に。インターネットという大自然の恩恵に浴し、世の中を斜に眺めながらの独り言。リアルの大地とデジタルという名の大空のはざまにさすらい、いまだ見ぬ世界への旅路を今日もゆく。