屋久島の深い緑、清らかな水、そしてそこに息づく生命。この島は、私たちに自然の偉大さを教えてくれると同時に、未来への責任を教えてくれる。しかし、その美しさを支える航路が今、危機に瀕している…。
屋久島の「暮らし」を支えるフェリー
鹿児島県と屋久島を結ぶ「フェリー屋久島2」。32年の長きにわたり、島民の足として、生活物資や特産品の輸送を担ってきた重要な存在だ。年間利用者数は約4万8千人、島の貨物の約6割を輸送している。
それ以前は「フェリー屋久島」、そしてその前は「第二十折田丸」など、終戦直後昭和30年代から現在に至るまで70年超、屋久島航路の一端を担ってきた。
しかし、老朽化によるエンジントラブルが発生し、2024年10月から欠航を余儀なくされている。修理費用は5,000万円を超え、燃料費の高騰や利用率の低下も重なり、航路の維持は困難な状況だ。
屋久島のような離島では、航路は単なる移動手段ではない。生活物資の輸送、医療体制の維持、観光客の往来など、島民の生活に深く関わっている。航路が途絶えることは、島の経済や文化にも大きな影響を与える。

クラウドファンディングで未来を拓く
この危機を乗り越えるべく、持続可能な航路を確立するためにも、現在、折田汽船株式会社がクラウドファンディングに挑戦している。期間は2025年4月11日(金)まで。集まった資金は、フェリーの修繕費用や将来的な新船購入費用の一部として活用される。
クラウドファンディングのリターンとして用意されているのは、フェリー屋久島2のオリジナルグッズ、乗船券、タクシーチケットなど、屋久島の魅力を満喫できる品々だ。リターンが不要な方向けに、お礼メッセージコースも用意されている。

屋久島の未来を、共に創ろう
今回のプロジェクトは、単なる資金調達ではなく、屋久島の未来を共に創るためのものだ。支援を通じて、屋久島の自然と文化を守り、持続可能な島づくりに貢献できる。
屋久島の美しい自然、そこに暮らす人々の営み。それらを守るためにも、世界遺産・屋久島への航路をつないでいこう。
【参照サイト】【屋久島】世界自然遺産の島の「今」と「未来」を支えるフェリーと航路を守りたい!|CAMPFIRE
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